皆さんは2015年シーズンはJ2で戦う大宮アルディージャに在籍するGK加藤順大選手をご存知ですか?
この男、ボクのスポーツ選手のイメージをことごとく覆す「稀にみる心優しき男」でして、ボクの周囲でこの加藤選手に纏わる心温まるエピソードがこれでもかとわんさか出てまいります。
GKと言えば大柄な体格で大声を出して味方にアレコレと指示や檄を飛ばす無骨なイメージがあります。もちろん試合中の加藤選手も同様ではあるのですが、ひとたびピッチを離れると、そんなイメージとは違う別の顔を持つ人間味溢れるエピソードに事欠きません。
今回はそんな大宮アルディージャのGK加藤順大選手に関するボクの身近であったエピソードを勝手に紹介してみたいと思います。
加藤順大 - Wikipedia
基本的な情報については、こちらをご参照下さい。
エピソード1
ボクの長男がかつて通っていたサッカースクールがありましてね。フットサル場が数面あり夜間照明もある地元じゃ有名な場所なんですけど、よく浦和レッズや大宮アルディージャの選手なんかも練習帰りに自主練のためなのか立ち寄ったりするらしいんですわ。
子供らのサッカースクールってのは遅くても19時くらいには終わるんですが、それと入れ替わりに大人たちの練習時間が始まるみたいでして、そこで子供らが出会ったのが当時浦和レッズの正守護神だった加藤順大選手でした。
浦和レッズというビッグクラブに所属する選手ってのは以外とプライベート中は節度を持った行動を取る傾向があるようでして、やすやすとサインや写真撮影に応じてくれないことが多いんです。もちろん練習場やスタジアムなど、チームが許す場所でのサインには気軽に応じて下さるんですけど、それ以外の場では混乱を来たすだけなので一切応じないってのも理解の範疇ではあるので、そこに文句を言うつもりは毛頭ないのですが、この加藤順大選手だけは気軽に気さくに子供たちと交流を持って下さったんです。
ウチの長男がちょうど所属するサッカー少年団でGKを任され始めた頃だったので、この出会いは非常に貴重でした。プレーを参考にするのはもちろん、人の器のデカさも見習って欲しいと親としては思ったもんです。
サッカースクールで使っていた使い古した汚い4号球サッカーボールにも気兼ねなくサインして下さった加藤順大選手。そのボールはそれ以来使うことなく、未だにウチの長男の机の上に飾ってありますよ。
エピソード2
もともとボクの住んでいるさいたま市北部は大宮アルディージャのサポーターも多く、子供らが所属するサッカー少年団も4年生がアルディージャ主催のサッカースクールに参加したり、合同卒団式をアルディージャのホームスタジアムであるNack5スタジアムで行ったりと、地元の人々との交流に力を入れているチームではあるんです。
そんな大宮アルディージャは今年になってJ2に降格してしまったんですが、そのタイミングで浦和レッズより加藤順大選手を完全移籍で獲得しました。昨年2014年シーズンから浦和レッズに加入した日本代表正GKである西川周作選手の控えになってしまい、出場機会が激減してましたから、この思い切った決断も解るような気がします。
その加藤順大選手が加入した今年から、地元さいたま市のサッカー少年団と大宮アルディージャの関係性がより濃くなることになりました。
2015年4月26日(日)にNack5スタジアムで行われる大宮アルディージャvs水戸ホーリーホックの観戦チケット20枚が手に入ったと、ウチのサッカー少年団の監督からお話しがあったんです。6〜5年生を中心に生でJリーグの試合を観戦させることになり、その引率役の大人の1人としてボクも同行することになりました。
最初はJ2に降格して集客力が落ちた大宮アルディージャ側がチケットをさいたま市内に優先的に斡旋してくれたのかと思っていたのですが、事実は全く異なりました。
スタジアムのホームスタンドSA席20席を加藤順大選手が自腹で年間シートとして確保しているらしいんです。それを地元のサッカー少年団の子供たちにと、毎試合いろんなサッカー少年団の子供たちを招待して下さっているそうなんですよ。
たまたま4月26日(日)の試合がウチのサッカー少年団の順番だったようで、その恩恵に授かり子供ら(とボクを含む大人数名)で観戦することができたと、そういう話だったんです。
加藤順大選手 招待シートに行って来ました : 大宮春岡FCスポーツ少年団☆★Game&TM★☆&etc
ウチのサッカー少年団だけじゃなく、さいたま市内のいろんなチームが招待されてるんですよ。これは対戦したこともあるとあるサッカー少年団関係者の方のブログのようです。
J1で優勝争いに常に絡む浦和レッズからJ2に降格してしまった大宮アルディージャへと移籍する最中で、この「子供たちを招待するためのホームスタンド20席」が移籍の条件に入っていたのかも知れませんが、それにしてもこの器のデカさは何なんでしょうか。
試合が終わった後の振る舞いを見ていても、この加藤順大選手の人間性が如実に現れる場面に遭遇することが出来ます。
周りの人たちは試合が終わるか終わらないかのタイミングで席を立ちスタジアムを後にするんですが、ボクら加藤選手に招待された20名はしばらく席に留まることにしました。子供たちも招待して下さった加藤選手に御礼が言いたいと言ってくれていたこともあり、最後まで席に残って加藤選手が目の前に来てくれるまで待っていました。
ところが他のアルディージャの選手がサポーター席に挨拶をしてからスタジアムをぐるりと一周する中、加藤選手はなかなかこっちに来てはくれません。何故なら、観客席にいるサポーターや子供たちと積極的に会話したり握手したりしてるので、スタジアムを1周するのにも時間が掛かるんですね。ピッチと観客席の近いNack5スタジアムならではなんですが、選手と間近で話が出来たり、手を伸ばせば握手することも可能なんですわ。
先ほどの写真は、なかなかコッチに来てくれない子供らが業を煮やして、大声で「加藤選手、ありがとうございました〜!」と叫んだ直後に振り向いて手を振ってくれた加藤選手の写真になります。
そんな声にも即座に反応してくれるヤツなんですよ、加藤順大選手って人は。
その他もろもろ
他にも細かいエピソードはたくさんあります。
まだシーズン開幕前のプレシーズンマッチの試合後のことですが、栃木SCに負けたアルディージャサポーターのおじさんが後半から出場した加藤選手に「北野ぉ〜!しっかりしろよぉ〜!!」と声を掛けた時でした。「北野」ってのは2014年シーズンまで背番号1番を付けていたかつての正GK 北野貴之選手のことですね。おじさんが完全に間違ってたんですよ。周りの人間はおじさんが酔っ払って間違ったんろうって皆が思って苦笑していたんですが、当の加藤選手本人が顔を真っ赤にして「加藤っ!俺は加藤だから!お願いだから覚えて!加藤!」と大声で叫んでました。チームにもサポーターにも早く溶け込もうとしていたんじゃないですかね。その積極的な姿勢が他のサポーターにも好意的に受け止められたんじゃないかと思います。
あと、JR与野駅から少し歩いたところにあるスーパーマーケットの中に花屋さんがあるんですがね、そこの店長さんと飲んだ時に聴いた話です。加藤選手はよく花を買いに来てくれるらしいんですよ。奥さんへのプレゼントらしいんですがね。その店先でも気さくに話しをしてくれるらしくて、ホントに優しい人なんだなって思いますよね。
あと、ボクの住んでる場所から目と鼻の先にある居酒屋さんにもよく家族で食事しに来ているそうでしてね。ウチのサッカー少年団の監督の行きつけの場所なんですけど、よく遭遇するんだか店長に聞いたんだかわかりませんが、仲良さそうなご家族らしいですわ。きっと家族も大切にしているんでしょう。
それなのに地元の子供たちのためにひと肌脱いでくれるんですから、ホントに頭が上がりません。ありがとうございます。
ちなみに、ボクは1993年のJリーグ創設以来浦和レッズを応援しているんです。昨年のさいたまダービー(浦和レッズvs大宮アルディージャ)でも浦和レッズを応援してましたし。
ですが、今年はJ1は浦和レッズ、J2は大宮アルディージャと、不幸中の幸いとでも言うんでしょうか、そんな風に分け隔てなく応援することが出来ます。
もちろん、大宮アルディージャには早くJ1に復帰してもらって、またさいたまダービーでさいたま市が盛り上がることを望んでのことでもあるんですが、来年になっていざそういう状況になったら、今度は「どちらのチームを応援するのか」ってな難問が待ち構えているんですな。今から考えても非常に悩ましい話しではあるんですが、そんな悩みも抱えられる幸せな状況にさいたま市民はあるってなことなんですよね。ホントにありがたい話ですわ。
ということで、大宮アルディージャの加藤順大選手にはお世話になりっぱなしなので、少なくとも今年はめい一杯応援させていただこうかと思います。
頑張れ、大宮アルディージャ!頑張れ、加藤順大選手!!
ってなことで、今回はここまでっ!
(おわり)
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