2015年の夏はお盆休みを前後して8日間のお休みをいただいておりました。最初の2日間で家事全般に勤しんだ後に、8月13日(木)から18日(火)までの6日間は静岡方面に出掛けておりました。その用件ってのが、掲題にもありますとおり、毎年この時期に静岡市清水区を中心として開催される全国少年少女草サッカー大会(通称「清水カップ」)に参加するためってことになります。
っつっても、ボクは45歳のおっさんで少年ではありませんし、ましてや少女でもありませんから、我が愚息の所属するサッカースポーツ少年団が参戦するのでそのチームスタッフとして帯同するだけです。少年団の審判部に所属しておりますが、今回の大会では地元の高校生が審判を務めてくれるので、審判員としての出番は皆無。ホントにチームに帯同してアレヤコレヤのお世話をするのみです。
この夏はこの大会に帯同参加することで非常に密度の濃い経験をさせていただきましたので、これをキチンと記録に残しておきたいという思いが強くあります。なので、しばらくは「全国少年少女草サッカー大会奮闘記」と題しまして、大会の模様などをお伝えすることに致します。
初回の今回は基礎知識編として、大会にまつわる話などをさせていたたければと思います。
全国少年少女草サッカー大会(通称「清水カップ」)とは?
毎年お盆休み前後に静岡市清水区(旧清水市)で開催される少年少女サッカーの全国大会になります。
全国少年少女草サッカー大会
こちらが大会のホームページになります。
<大会の理念:未来を担う全国の少年少女のために>
- 全国どこからでも、どんなチームでも
- 勝っても負けても最終日まで
- 世界に目を
- 友情の輪を 「君らがサッカーに打ち込めるのは、いったい誰のおかげなのか?」という問い掛けをすることがしばしばあります。親、監督、コーチ、先輩・同輩・後輩などのチームに関わる人たちだけでなく、対戦相手の監督・コーチ・選手もいなければ試合をすることができません。また、試合をする場を提供してくれる大会に関わるスタッフの方々やボランティアで参加する審判員や近隣の住民の方々などのおかげであるとも言えます。いつぞやもここで書きましたが、全ての人々にリスペクトすることが大切だといったことを日本サッカー協会や日本体育協会も我々大人から子供らに伝えるように言われております。この大会では試合に勝って一つでも上の順位を目指すことも重要なのですが、めったに対戦できない他県のチームと闘い、そこで出会う同じサッカーをする仲間との友情を育むことも同じくらい重要であるという理念をもって大会運営されているのです。
甲子園で開催されている高校野球のように、普通ならば県内のチームで予選を行い県代表が参加するのが全国大会と称する大会になるのですが、この全国少年少女草サッカー大会はまるっきり違っておりまして、早い者勝ちで288チーム(男女混合チームが256チーム、女子チームが32チーム)がエントリーできる大規模かつフレンドリーな大会になっております。
今年の第29回大会は2015年2月19日〜4月15日まで一般チームの参加申し込みを受け付けておりました(その後締め切りが4月30日まで延期された模様)。おそらく来年も同じ時期に募集があるかと思います。
全国大会という名を冠する大会は大抵の場合は負けたら最後のトーナメント戦であることが多いのですが、この全国少年少女草サッカー大会はどんなチームでも5日間で必ず8回(女子チームの場合は3日間で5回)は試合で闘うことが出来ます。これについてはまた後ほど詳しく述べます。
日本で行われる全国大会にではありますが、海外からの参加もあります。ホームページには過去の実績として韓国、ロシア、中国、台湾のサッカー少年団が参加したことがあると書いてありますが、今年は台湾と香港からの参加があった模様です。また、優勝チームは海外遠征の報奨があるとも書かれています。
なお、小学生チーム同士になりますので、試合形式は8人制の20分ハーフ(前後半40分)で行われます。
大会の仕組み
先ほどもありました通り、5日間で必ず8試合を闘かえるようになっておりまして、参加する256チームは最終的には1位から256位までの順位がつけられるシビアな闘いを繰り広げる大会になります。
まずは256チームを16ブロック(16チーム/ブロック)に分けまして、ブロック単位でミニカップ戦を行います。
まずは、ブロックの中を4チーム毎の4つの組に分けます。
それぞれの組で4チーム総当たりのリーグ戦を行いまして、1位〜4位までの順位を決めます。これで3試合を闘うことになります。
4チーム単位の組が4組で、それぞれ1位から4位までのチームが4つずつあることになりますので、同じ順位のチーム同士が今度はトーナメント戦を行い、1位になった4つのチームの中の序列(1位から4位まで)を決めます。2位以下になったチームもリーグ戦の順位が同じチーム同士でトーナメント戦を行います。
- リーグ戦1位トーナメント:1位から4位までを決める。
- リーグ戦2位トーナメント:5位から8位までを決める。
- リーグ戦3位トーナメント:9位から12位までを決める。
- リーグ戦4位トーナメント:13位から16位までを決める。
4チーム毎のトーナメント戦なので、ここで2試合を闘うことになります。例えばリーグ戦1位トーナメントでは、最初の試合で勝てば1位2位決定戦(ミニカップの決勝戦)を行い、負けたら3位4位決定戦(ミニカップの3位決定戦)を行います。
こうして行われるブロック単位にて行われるミニカップ戦にて、1位から16位までを決めることになります。ここまでで5試合/チームを行っていることになります。
次に、16ブロックでそれぞれ行われたミニカップ戦の順位が同じチームが16チームずつ集まりまして、順位トーナメント戦が行われます。ミニカップ戦1位のチームが16ブロックそれぞれにいるので、今度はその中で真の1位を争うことになるというワケです。16チームを8チームごとの2つの組に分けまして、それぞれでトーナメント戦を行います。3回勝てばその組のトーナメントの覇者になります。負けても負けたチーム同士で試合を行い、ここでも最終的にはトーナメントの中の順位を決めることになります。なので必ず3試合は闘うことになります。これで全部で8試合になります。
こうしてミニカップ戦順位1位トーナメントでは1位から16位までを、ミニカップ戦順位2位トーナメントでは17位から32位までを......と順位を決めていきまして、最終的には1位から256位までが並ぶという結果が出ることになります。
- 順位別1位トーナメント:1位から16位までを決める。
- 順位別2位トーナメント:17位から32位までを決める。
- 順位別3位トーナメント:33位から48位までを決める。
- 順位別4位トーナメント:49位から64位までを決める。
- 順位別5位トーナメント:65位から80位までを決める。
- 順位別6位トーナメント:81位から96位までを決める。
- 順位別7位トーナメント:97位から112位までを決める。
- 順位別8位トーナメント:113位から128位までを決める。
- 順位別9位トーナメント:129位から144位までを決める。
- 順位別10位トーナメント:145位から160位までを決める。
- 順位別11位トーナメント:161位から176位までを決める。
- 順位別12位トーナメント:177位から192位までを決める。
- 順位別13位トーナメント:193位から208位までを決める。
- 順位別14位トーナメント:209位から224位までを決める。
- 順位別15位トーナメント:225位から240位までを決める。
- 順位別16位トーナメント:241位から256位までを決める。
わずか5日間、たったの8試合でここまでの序列付けができてしまう点では、かなりシビアな大会だと言えるでしょう。ですが、大会理念である「全国どこからでも、どんなチームでも」参加できる全国大会ですので、このくらいのシビアさがちょうどイイのかもしれません。
なお、すでにお気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、「最終的には順位を決める」と書いたものの、実はちょっとだけ試合数が足りないんですね。
16チーム/順位別ブロックを8チームごとの2つの組に分けてますので、3試合しか行わないとなると同順位のチームが2つずつできてしまうことになります。例えばミニカップ戦1位が集まる順位別トーナメント戦では、最終的に1位が2チーム、3位が2チーム、5位が2チーム......となります。偶数順位がなく同順位で2チームずつが並ぶ結果になります。なので、最後の方も255位が2チームになりまして、真の最下位は決まらない親切設計になっております。
ただ、優勝チームが決まらないと全国大会の名が廃りますので、順位別1位トーナメントだけは、最後の決勝戦が8チームごとに別れた2つのトーナメントを制したチーム同士で行われることになっております。256チームの頂点をかけてたったの2チームだけが9試合目を闘うことができるのです。しかも地元清水のJ1チーム、清水エスパルスの本拠地となるIAIスタジアム日本平で試合ができるというご褒美付き。うーん、なんて羨ましい。
これが今年で第29回目を迎える伝統ある大会、全国少年少女草サッカー大会の非常によくできた仕組みになっております。
さてさて、そんな大会なんですが、ご承知のとおりすでに全日程を終え結果は出ております。
【第29回全国少年少女草サッカー大会】大会結果 : ジュニアサッカーを応援しよう!
大会の結果はこちらにも載ってます。
ということで、基礎知識編はこの辺りで終わりにしまして、次回以降は、我が少年団の歩んだ道程をなぞりつつ、大会の様子などを記録するために綴ってみたいと思います。
ってなことで、今回はここまでっ!
(おわり)
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