長々と続けて参りましたカナル型ヘッドフォン買い換えの話も紆余曲折ありながら一応の決着が着きまして、前回はこの話が実話であるという証拠を示すために、撮りためてあった古い写真を使ってあえて開封の儀を執り行わせていただきました。
真☆煩悩の赴くままに: 1066:【Walkman】まずはSONY製カナル型ヘッドフォンXBA-A3の開封の儀をやってしまおう!の巻
半年以上も前の写真を使ってようやるわ。
なぜXBA-H1ではダメだったのか?
まずは何故に一度は満足していたXBA-H1からまた買い換えることになったのかっつう経緯を話さにゃ始まりません。
別にXBA-H1の音がダメっちゅうワケでもないんです。このXBA-H1を始めて使った時の音質の良さは衝撃的かつ感動的な素晴らしい体験でしたから。
直径9mmのダイナミックドライバーとバランスドアーマチュアユニットを同時に搭載した密閉型ハイブリッドドライバーが奏でる高音質は、音源であるWalkman NW-F807や音楽ファイルの持つ性能を如何なく発揮してくれます。音に関する不満は一切ないと言っていいでしょう。
しかし、強いて弱点を挙げるとするならば、カナル型ヘッドフォン特有のコードが服と接触した時に発するタッチノイズと、リケーブル出来ない固定されたコードにあるということになってしまいます。
行き着くところはやっぱりそこなんすね、なんか揚げ足取ったみたいになりますけど。
以前「SONY製だけどあえてSHURE掛けしてみるとイイかも」みたいなことを書きましたけど、所詮は悪あがきに過ぎません。本来はそのような装着方法に適した製品ではないですから、コードを耳の後ろに掛けるなんてのは邪道と言ってもイイでしょう。だってすぐに外れるしカッコ悪いんだもの。
そこに来て、あえての買い換えてすがな。
同じような系統でリケーブル出来るXBA-A2ではなく、
コードのタッチノイズなんか全然気にならなくなる耳に掛ける装着方法が正統な使い方となるXBA-A3が最終到達点となるワケです。
コイツにしたおかげで女の子にはモテモテですし、長年の悩みだった腰痛も緩和されま......もちろんウソです。
このXBA-A3を使い始めてから、コードのタッチノイズに悩まされることは一切なくなりました。これホント。
何故ならコイツは元から耳に掛ける前提で設計されたカナル型ヘッドフォンだから。ヘッドフォン本体ではないけれど、コード自体が耳に掛けて使うように出来てまして、その先にあるコードがどこに触れようが擦れようが、そこで発生するタッチノイズがダイレクトに耳まで届くことはありません。耳裏に直に触れているコードみたいなフック(ハンガー)部分で余計なノイズはシャットアウトされるんです。それがSHURE掛けと言われる装着方法の素晴らしいところ。
まぁ、ダイレクトに耳の穴の中まで響くノイズは全くなくなるかっつうとそんなことなくてそりゃあ多少はありますけど、他の耳に掛けないタイプのカナル型ヘッドフォンに比べればその差は歴然です。
もっと早くここに辿り着いてればよかった。数々のカナル型ヘッドフォンが無駄にならずに済んだのにねぇ......。
XBA-A3の仕様を確認しよう
このXBA-A3もSONY製のカナル型ヘッドフォンの中では高級品の部類に入ります。もちろんXBA-H1と同じ密閉型ハイブリッドドライバーってヤツになりまして、16mmダイナミックドライバーとバランスドアーマチュアユニット2基を搭載するスグレモノになります。ハイブリッド2ウェイじゃなくて、ハイブリッド3ウェイっすよ。
ここからはXBA-H1とXBA-A3の仕様を比較してみましょう。
面倒くさいけど、表にでもしてみましょうかね。
XBA-H1 | XBA-A3 | |
---|---|---|
ドライバーユニット | ハイブリッド2ウェイ | ハイブリッド3ウェイ |
ダイナミック直径 | 9mm | 16mm |
BA搭載 | 1基 | 2基 |
感度 | 106dB/mW | 105dB/mW |
再生周波数帯域 | 5-25,000Hz | 3-40,000Hz |
インピーダンス | 40Ω(1kHz) | 32Ω(1kHz) |
素人目にはこれら仕様の数値とか見ても全然ピンと来ないってのが正直なところなんですが、こうして並べてみると何となく解ったような気になるから不思議。
でもね、騙されちゃいけないんすよ。
例えば再生周波数帯域なんてのはXBA-A3の方が遥かに広いんですけど、そもそも人間の耳で聴き取れる音(可聴領域)は20Hz〜20,000Hzって言われてるので、差がないのと一緒。聞き取れないんじゃいくら帯域が広くても宝の持ち腐れっつうヤツですがな。
インピーダンスなんかは逆にXBA-H1の方が大きいですが、感度にあまり差がない(1dB/mWしか差がない)ところから、音の大きさには多少の違いがあることが理解できますよね。
でも肝心な音質にはほとんど関係ないっつう話もあるみたいでして、再生機であるWalkman NW-F807のインピーダンスが16Ωである限り「ロー出しハイ受け」が成立してるから大して問題ないんじゃないかと思ってるだけだったりもします。
要するに、スペックだけじゃ良し悪しは語れないから、まずは実際に聴いてみてのお話っていう身も蓋もない話になるっつうことですわね。
つまりは、この比較をやった意味はあんまりないと、そういうことになるんすかね?←じゃあ書くなよ。
で、XBA-A3の実際の使用感はどうなの?
ここ半年余りXBA-A3を使ってみた感想になりますが、もう大満足以外の何物でもないって話です。すんげー気に入ってます。もうカナル型ヘッドフォンの買い増しはやりません、っていうか買い増しって何なんだよ。耳の穴は2つしかないんだから何本もヘッドフォンを買う意味が解らん。
まずは装着感ですが、例のアジャストフリーイヤーハンガーってヤツは形状の自由度が高くて、どんな耳にもジャストフィットするように出来てます。確実に耳の穴にぶっ込んだ本体を支えてくれますし、ちょっと人に話しかけられたりした時でも、そのまま耳に引っ掛けておくことが出来るので、コンビニに立ち寄ったりしてヘッドフォンをちょっとだけ外す時に重宝します。←ヘッドフォンの性能に一切関係者ないよな。
また、このイヤーハンガーが耳にピッタリと密着してくれるおかげで、例のコードのタッチノイズが著しく軽減されますので、音楽への没入感が数倍増し増しになります。これぞボクが求めていたあるべきカナル型ヘッドフォンの形ってな感じ。
もうこのアジャストフリーイヤーハンガーなしには生きて行けないくらい気に入ってます。SHURE掛けだか何だか知りませんが、ダサかろうが何だろうがこの耳に引っ掛けて装着する方式以外にカナル型ヘッドフォンを活かす道はないと思います。サイコーです。ウヒョー!
そして、肝心な音質はどうかなんですが、やはりダイナミックドライバーとバランスドアーマチュアユニットを同時に搭載したハイブリッド型だけあって、すごくイイ音を奏でてくれます。重低音が無意味に増幅されることもなくちょうどイイ感じの響き方ですし、中高音は決して擦れたり割れたりすることなく際限なく伸びがあって、聴こえる音域が途轍もなく広く感じられます。
また、前後・上下・左右の音の広がりもこれまでで一番広く感じられます。ライブ音源の楽曲を聴いたりするとそれが良く判るかと思いますよ。
ボクのようにうるさい部類の音楽(HR/HM)好んで聴く輩は重低音に拘りがちなんですけど、それって再生機側でどうにでもコントロール出来ますからね。何ならポータブルアンプの一つや二つでも付けちゃえばイイんですから。
ただし、そこに手を出すのはまた次の話。
今は、断線してしまったヘッドフォン(2014年11月の話)の代わりを求めて旅に出た話がようやく大団円を迎えられたという、その事実に祝杯をあげたい。
そんな気分で毎日好きな音楽に没入している今日この頃ですってな話なんですよ、これって。
ということで、長かった「ボクに最適なカナル型ヘッドフォンを探す旅」もようやくゴールにたどり着きました。
それ以前に使っていたお気に入りのカナル型ヘッドフォンが断線してからこのXBA-A3と出会うまで、約1年も掛かってしまいました。かなり無駄な投資もしてしまった気がしないでもありません。
ですが、終わりよければ全て良しってことで、イイっすよね?
ってなことで、今回はここまでっ!
(おわり)
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