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2015年5月29日金曜日

935:【ネタバレあり?】映画『イニシエーション・ラブ』を観てきたっ!の巻

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毎度どうも、さいたまの孤高のサラリーマンこと、ひろ☆さの(@Hirosano)です。

たまには映画に関する話でもしたいと思います。

最近は何でか結構な頻度で映画館で映画鑑賞なんぞをするようになってまいりまして。

昨年の冬に観た『インターステラー』を皮切りに、だいたい月1回のペースで地元のシネコンに足繁く通ったりしております。

元々が地元の最寄り駅近くにシネコンがあるから映画鑑賞にはもってこいの環境にあったんですがね。いつでも行けるってなると自然と足が遠のいちゃうのが天邪鬼なB型の宿命みたいなもんでして、えぇ。

映画を観たって言っても、立派なレビューを書くことはできません。ボクはオスギではないんです。なのでこれまでは映画に関する話題はこのブログでは避けてきたという経緯がボクの中にだけあるのですが、今回だけはちょっとだけ鑑賞した作品について語らせていただこうかと思います。


どうでもいい自分の映画鑑賞の話から

以前はせいぜい半年に1回行けばいい方だったんですよね、映画館。何で半年に1回というペースかと言うと、Blu-ray&DVDの発売前に限定公開されるコイツをわざわざ映画館の大きなスクリーンで観たかったから、という理由になります。

うろ覚えですが、確かepisode1〜6までは半年に1回、春と秋に劇場限定で2週間くらい上映してたんですよ。最後のepisode7は間が1年間くらい空いたんですが、その間にコイツも観に行ってたりしますので、やっぱり半年に1回のペースで映画館に通ってたことになります。

っていうか、いい歳こいたおっさんがアニメばっかりじゃんか!

えぇ、いろいろとご批判も多いことでしょう。変態だと思っていただいても大いに結構!ははははは。

ところが、昨年の冬くらいからですかね。たまにはちゃんとした実写の映画も観たくなりまして、ここ最近はコイツを除いて邦画とか洋画とかを観まくってます。

やっぱりアニメも観るのね。っていうか、そろそろアフェリエイトのリンクはもうイイ?あらそう。


そんじゃあ、何の映画を観たのかってな話はまた別の機会に譲りまして、そろそろ本題の方に行きましょかね。


映画『イニシエーション・ラブ』の話をする前の注意事項

申し訳ありませんが、ここから先はネタバレ要素が多分に含まれる話をさせていただきますので、映画をまだご覧になっていない方や、原作の小説を読んでいらっしゃらない方はなるべくご遠慮いただければと思います。

なるべくストーリーの核心部分には触れないように注意したいと思うのですが、ボクが話したいことが間接的にでもストーリーにふれざるを得ない場合も出てくるかと思いますので、予めお断りさせていただく次第。

ちなみにボクは、昨年の秋にこの原作小説をKindle版で読んでまして、とあるトリックのタネは既に十分に知ってました。トリックの種明かしが知りたくて映画を観に行ったワケではないのですが、それでも実写化された映画版を観に行ったのには理由があるんです。


ボクが映画版『イニシエーション・ラブ』を観に行った理由とは?

そもそもこの原作小説を読もうと思ったきっかけをくださったのは、こちらのブログを拝見したからでした。

[ま]あの「イニシエーション・ラブ」が松田翔太&前田敦子で映画化だと?/おまけでYahoo!砲いただきました @kun_maa - [ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)
イイなぁ〜Yahoo!砲...じゃなくて。

それ以前にも、こちらのブログでは原作小説についての話が書かれていたことを思い出しまして(というか上記エントリー中にもリンクが含まれてます)、「そういや読もう読もうと思っていてスッカリ忘れてたわwww」っつうことで即座にAmazonKindle版をポチってダウンロードしました。履歴によるとポチったのは先ほどのブログを拝見した直後のようです。

最初は随分と甘ったるい恋愛小説だなぁ〜と思っておったのですが、ところがどっこい、最後にあんなドンデン返しが待っていようとは想像すらしておりませんで、マンマと騙されましたよ。思わず即座に2周目に入りまして、ついでにこんな解説本も購入してKindleで読むハメになりました。

だから、このお話のトリックについてはボクにとって既知であり、映像化されたからと言ってそれを観に行くだけの理由には乏しいと思ってしまいがちなんですが、それでもボクには実写化された映画を観に行くだけの理由があったのです。

それは「あのトリックをどうやって映像化するのか?」というただ一点を確認するための通過儀礼みたいなもんです。イニシエーションだけに。

トリックのタネは十分すぎるくらい理解しているものの、アレをどうやって映像で表現するのかが知りたくて知りたくて堪らなかったんですよ。

なので、公開されて数日後のレイトショーを観て参りました。

夜の21:40からの回だったので予約なんか必要なかったんですが、一応ネットで座席指定でチケット買えるし、そのシネコンのポイントも貯まってるし、何よりもうすぐ期限切れになっちゃう無料鑑賞クーポンがあったもんですから、行けそうな火曜日の夜にネットから座席を指定してチケットを購入しました。

案の定、座席はほとんど空いていたのですが、ところどころ隣り合わせた2席ずつの予約が入っているようでして、若いカップルだらけの中におっさんが1人で闘いを挑む構図が思わず頭をよぎったりもします。

まぁでも、そんなことを気にし始めたらいつまでも観に行けなくなっちゃうので、ど真ん中の席をズバリ予約して観に行くことに致しました。


映画『イニシエーション・ラブ』の感想など

映画『イニシエーション・ラブ』
こちらは公式サイトです。URLが凝ってるwww!

ボクがただ唯一確認したかった例のトリックは、見事に映像化されてました。なるほど、こういう手があったのねぇ〜って感じ。素直に感心してしまいましたよ。

主演の松田翔太前田敦子ばかりを前面に押し出しているところから既にトリックが始まってるんですな。なるほどなるほど。

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こちらのポスターにもあるとおり、初見の方なら確かに「最後の5分、全てが覆る」と言えなくもないでしょう。そりゃビックリしますよね。だって映画を観ている人たちを驚かせるためのトリックですから、当たり前の話。

でもまぁ言いたいことは山ほどあります。原作を知る者が映画を観ると、何とも言えない違和感がジワジワと湧いてくるんですわ。

ここからネタバレ全開で行かせていただきますので、原作も読んでないし映画も観てない方はご遠慮して下さいね。いいですか、断りましたよ、一応。

例えば、映画の冒頭にある合コンが行われる居酒屋でのシーン。初めて「たっくん」とマユが出会う場面なんですが、原作だとマユは4人中の2番目で入ってくることになっているのに、映画だと4番目に入ってくるんだよなぁ......。

いやいや、そこはどうでもイイでしょ?

そういう細かいところははどうでもイイんですわ。マユは本当はショートカットの男の子みたいな女の子のハズなのに前田敦子なの?とかそういうのもどうでもイイんです。配役とかプロデューサーのご苦労もあるだろうし。

ちなみに主演の前田敦子さんは80年代のお年頃の女の子を忠実に演じてましたよ。いたよね、ああいうぶりっ子。懐かしいっす。

ボクが感じた違和感ってヤツはもっと根本的なところ。そもそものもう1人の主人公である「たっくん」についてです。

Side-Aの主人公の一人である「たっくん」ですが、原作ではメガネを外すとハンサムに見える真面目なNHKのアナウンサーみたいな大学生だったハズなのに、映画の中の「たっくん」は......ねぇ、なんか違うんですよねぇ〜。これには映画ならではのトリックを成立させるための配役であるという絶対的に外せない理由があるとは思うんですが、でもやっぱり原作の「たっくん」のイメージとは懸け離れすぎなんですわ。

あれだと原作の時には思いもしなかった新たな疑問が出てきてしまうんです。「なんでマユはこのたっくんを好きになったんだろう?」っていう致命的な疑問が......。この新たな疑問は映画を観た後でも解決してません。

まぁね、原作通りに配役するのは不可能に近いし、映像でトリックを成立させるにはこうでもしないと難しいだろうから仕方ないっすわね。

しゃあないか。あのトリックを映画の中で成立させるために必要な事なんだから。

マユからのクリスマスプレゼントが「財布とパスケース」ではなく「エアジョーダン」だってところもトリックを成立させるための小道具であるように、Side-Aの「たっくん」はアレじゃなきゃならなかったっつうことなんでしょう。

でもやはり、アレだと原作の中の「たっくん」ではないんだよなぁ......。←しつこい?

それに比べて、Side-Bの方はあまり気になりませんでしたね。美弥子もイメージ通りだし(女優の姉が出て来ないけど)、梵ちゃんなんかも原作のイメージそのまま。そういう意味だと海藤だけが原作のイメージと少しだけ違いましたかね。

もちろん他にも細かい描写が原作と異なる部分が多々ありましたが、映像化に際して大きく変えなければならなかった箇所はありませんでした(というか気づきませんでした)。いや、そういえば突発性難聴のくだりは省略されていたような......ま、いいか。

強いて言えば、「たっくん」の車がホンダ・シティじゃなくてトヨタのかっ飛びスターレットだってところくらいですかね。どっちも80年代に若者に売れた車だから、そこは目を瞑りましょうよ。ストーリーにほとんど関係ないし。

ですが、この映画の最大の疑問が、なんとラスト5分に待ち受けておりました。

最後の最後で「なぜこんな事しちゃったんだろう?」という疑問がまず先に脳裏をかすめるような場面になります。

先ほどのポスターにあるあの宣伝文句とはかけ離れたラスト5分にはハッキリ言って幻滅してしまいましたよ。台無しなんですわ。

あぁっと、違いますよ。最後に出会ってはいけない2人が出会うところは別にイイんです。アレはアレでそういう魅せ方もあると思いますんで。その方がトリックの解が理解しやすいですし。そこじゃないんですよ、ボクが幻滅したってのは。

だって、確かポスターに宣伝文句が堂々と書いてありしたよね。「あなたは必ず2回観る」って......。

それなのに、真相が明らかになった後、時間を巻き戻して時系列にシーンを並べ替える解説のようなダイジェストを長々と続けるという、あの野暮ったいやり方ってのはどうなんでしょうかね?

あんな懇切丁寧な解説をラストにやってくれちゃったら誰も2回目は観てくれないでしょ。

映画を観に来てくれた人たちには親切なのかも知れませんが、興行的にはアレじゃダメでしょ。少しくらい謎の部分を残しつつ、観た人たちに「えっ?!今のってどうゆうこと??」みたいな微かな疑問を脳裏に焼きつけなきゃ、もう一度観ようって気にもなりませんし、話題性にも欠けてしまうんじゃないかと思うんですが......。

いや、別にラストが原作通りじゃないから怒ってるワケではないんです。アレでもイイんです。ああやって観ている人たちに真相を懇切丁寧に教えるというのも1つの手法でしょう。その方が親切だしね。

ボクが少々お節介を焼き過ぎだって話なのかも知れませんな。失礼しました。


原作を読んでるボクとしては、「あのトリックの映像化を確認する」という当初の目的は達成できました。

散々違和感があるような事を口走ってましたけど、見事な手法であることには違いありません。心より賛辞を贈りたいと思います。素直に面白いと思いました。

ただ、原作を読んで種明かしを知ってる者が観て素直に楽しめるかと言うと......。やっぱり最初に原作を読んで受けた衝撃みたいなものはありませんでしたね。これは仕方がない話。ところどころで「クスッ」と笑えるシーンは多々ありますので、TVドラマの延長線上の作品としてなら十分に楽しめるでしょう。

なので、まだ原作小説を読んでない方ならもっと楽しめるエンターテイメント作品であると思います。オススメです。

あと、ボクは映画に出てくる主人公たちの少し下の世代(たぶんあの頃は高校生かな?)なので、原作の章名にもなっている挿入歌の数々にヤラレてしまいました。帰りにサントラ買おうと思ってたんですが、レイトショーだったので売店が閉まってて買えなかったのが心残りです。

今日の帰りにでも買いに行こうかな。

ということで、だいぶ長くなってしまいました。←最初の方がいらないんじゃね?

これにて映画『イニシエーション・ラブ』のレビューを終わりにしたいと思います。

肝心なことはなるべく書いてないつもりなので、ネタバレってほどの内容になってないかも知れません。これを読んでイライラしちゃったあなたはきっと映画館でこの『イニシエーション・ラブ』を観るに違いありません。

ちなみに前回(5/27(水))の更新を休んでしまったのは、原作小説をもう一回読み直していたからです。ははは。

ボクの他にもこの映画『イニシエーション・ラブ』をご覧になったレビューがたくさん出てますので、貼っておきますね。

【映画評】イニシエーション・ラブ(いいんちょ) - BLOGOS(ブロゴス)
この方はボクと同じ憤りを感じているようです。

イニシエーション・ラブ | 若旦那の独り言wp
この方はボクと違ってかなり好意的に捉えていらっしゃるようです。

[ま]映画「イニシエーション・ラブ」はよかったけど人間が分かり合うことの困難さを痛感 @kun_maa - [ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)
やっぱそういう感想になりますよねぇ。


ま、いろんな意見があって面白いってことでしょう。


ってなことで、今回はここまでっ!

(おわり)

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