前回、たまたま聞き覚え(見覚え)のある名前のお店の前を偶然通りかかったら、思わぬ幸運に巡り会えたってな話をさせていただきました。
真☆煩悩の赴くままに: 1079:【食レポ】たまにはタイ料理と食べたくなるのさ、だからカオマンガイを食べに行ってみたっ!の巻
美味かったなぁ〜、カオマンガイ。もう覚えたぞ。
今回はその話の続きみたいなもんです。タイ料理繋がりっつうことで連投しちゃいますが、これもたまたまの偶然から来た話でもあるので、どうか広い心をもってご理解いただければと存じます。
やっぱりタイのグリーンカレーを食べたいっ!
何故にそこまで思い詰めるに至ったのか、まずはその話をしなければなりますまい。←また長くなりそうだな。
時は遡ること20数年、ボクがまだ学生だった昭和なんだか平成なんだかという64時代にまでタイムスリップすることになります。
いまどきの学生さんたちがどうなのかは一切知ったこっちゃないんですが、ボクが学生の頃は万年金欠状態ってのが当たり前でして、「学生の本分は学業」とは知りつつも、日がなアルバイトで小金を稼ぐことに注力しているのが普通の学生生活ってヤツでした。
特にボクは売るれはずもないイカ天にすら出場できない素人バンドをやってたモンですから、練習で使うスタジオ代だとか、素材となる海外バンドの輸入盤CDを手当たり次第のべつ幕なしに買漁るだとか、曲作りに使うんだけど分不相応な高い機材だとか、たまにライブをやるっつっても手売りのチケットすら捌けないもんだから出演するライブハウスの使用料も自腹で出さにゃならんだとか、そりゃあ金がいくらあっても足りない時分だったんですよ。
そんな万年金欠状態の学生風情が、その局面を回避するために出来る努力と言えば、空いた時間にバイトを入れまくることと食費を削ることくらいしかないんですな。ちょっとした小金を持てるようになったサラリーマンになっても、仕事が終わらないからと言って睡眠時間を削ってるんですから、「人間はいつまで経っても成長しない」なんてのは今なら判りきってるんですけど、当時はそれしか方法がなかったんですね。
バイト先のコンビニの賞味期限切れの弁当やオニギリがあればまだイイ方です。すべてが都合よく回らない社会の不条理を学びに来ているのですから、そうそう美味しい目に会えないのも理解しております。
「そんな時にはどうするのか?」というと、ボクらの強い味方を頼るしかないのです。
もちろん、ボクらの強い味方ってのは、袋で売られているインスタントラーメンのこと。カップになって売られている高級品なんかにゃ迂闊に手を出せやしません。バイトの休憩時間に食べていたのは、確か当時で72円(消費税がまだ3%だったはず)のサッポロ一番とかそのバリエーションの味噌ラーメンとか塩ラーメンとか、そんな感じの袋に入った四角いヤツです。
そういや、白鶏(パイタン)スープが美味い九州のうまかっちゃんなんていうのも関東でも売られてましたっけねぇ。たぶん袋のインスタントラーメンはみな同じくらいの値段で売られていたんじゃないかと思います。
ただ、気をつけなければならないのは、決して中華三昧には手を出しちゃいけないって点だけです。「オーバー100円(たぶん安くても128円)の高級品には迂闊に手を出しちゃならん!」っていう理由もあるんですが、それだけじゃないんです。あとで解ります。
んで、さっき言いましたよね、「バイトの休憩時間に食べていた」って。「なんだよ、お前のバイト先の休憩室にはキッチンもあって、調理する時間的な余裕もあったのかよ」って思ったでしょ?そんなわけないじゃないですか。たかだか時給600円前後のコンビニのバイトですよ。休憩室なんてヤニ臭い小部屋に事務机がひとつ置いてあるだけだし、休憩時間だって15分がせいぜいですよ......。
あれ?
今考えると労基法違反のような気がしないでもないですが(勤務時間6時間超えなんてザラでしたから)。
当時のバイト先の店長を訴えている暇も資金もないので話を先に進めます。
そうそう、わずかな休憩時間に摂る食事が袋のインスタントラーメンっつう話でしたよね。それをどうやって食べるのかと言うと、みなさんご想像の通り、ベビースターラーメンと同じ要領で食べるんですよ。
ベビースターラーメンは当時だと1袋30円くらいで買えましたかねぇ。50円だっけか?まぁとにかくそのベビースターラーメンを100円で買えるだけ(2〜3袋)買って食べてもそうそう腹は膨れないんですな、育ち盛りでもありますし。コストパフォーマンス的には全然ダメっつう話ですわ。
だから袋のインスタントラーメンなんです。
たぶん大きさから言ってベビースターラーメン(たぶん20gくらい)の4〜5倍(たぶん100gくらい)はあるでしょう。なんせベビースターラーメンは加工費が掛かってますからね。味がちゃんと付いてるし、パッケージは凝ってるし、小分けにする分の手間賃が発生しますから。
だから、あえての袋のインスタントラーメンなんです。どうせ油で揚げた白っぽく固い麺は、味が付いてない加工前のベビースターラーメンと一緒です。一緒に入っているスープの素になる粉末が味のアクセントになるんです。色も味も素っ気ない麺に魔法の粉をパラパラと振りかけて、一心不乱にかぶりつくんです。よーく噛まないと消化に悪いですからね。粉々になるまでやるつもりで、まるで親の仇のように噛み砕いてやりましょう。そのうち脳から指令が出て唾液がいつも以上に出てくるでしょうから、固かった麺もふやけますって......。
そう、そうやって飢えを凌いでいた、そんな食生活だったんすよ、学生の頃っていうのは。
だからってワケでもないんですが、バイトの給料日くらいはイイもん食べたくなりますよね。まぁイイもんって言ってもせいぜい吉野家の牛丼大盛りくらいなんですけど。そればかりじゃイヤになっちゃうのは泳げたい焼きくんだけじゃないって話でして、ある時まかり間違って一流企業のOLさんたちがランチで集うようなタイ料理屋さんに紛れ込んじまったことがありましてね。確か「メナムのほとり」っていう名前のタイ料理屋さんだったかと記憶しております。
軽音楽部の部室から歩いて数分のところにあったんですが、今でもまだあるんすね。
そこで食べたランチってヤツが1,500円もするんですけど、メインで出てくるグリーンカレーが美味くてねぇ〜。なんか強く記憶に残っちゃってるんですわ。
もともとがカレーライス好きでもあるんです。だけど学生の頃っていわゆる日本食のカレーライスまたはライスカレーしか食べたことないじゃないですか。インドカレーだって初めて食べたのはこの頃っすよ。地元のチャンドニーってインド料理屋に実写版ララァ・スンがいたので、その人とお話ししたくて通った記憶がありますわ。ナンってのもその頃その存在を知りましたっけ。
ふだん賞味期限切れのコンビニ弁当や袋のインスタントラーメンを調理せずにそのまま食べてるような輩が「美味い」って言っても信憑性がないのは百も承知なんですけど、幼心に「タイ料理のグリーンカレーは美味いもんなんだ」っていう刷り込みか行われちゃったもんですから、たまに無性に食べたくなるんです、タイのグリーンカレー。
でもね、前回もお伝えした通り、ウチの部下ったら冷たくてね。「パクチーが苦手なんです」って言い訳してボクとタイ料理屋さんに行くことを頑なに拒むんです。きっとタイ料理を食べなきゃならない苦痛よりもボクと数時間ともに過ごさなきゃならない苦痛を避けたいだけのような気がします。うん、それって正解かも。それにしても人望ねーな。
なので、「あぁ〜食べたい食べたいっ!タイのグリーンカレーを食べたいんだ〜い!」って叫んでも、だーれも相手してくれないし、かと言ってひとりでタイ料理屋さんの敷居を跨ぐなんていう難易度高い行動は取れないしで、フラストレーションが溜まっているところに前回のゲーンですよ。
もちろん写真は使い回しですよ。
ここはカオマンガイをウリにしたお店なのかも知れませんがね、メニューに待望のグリーンカレーが載ってたら、そりゃあ胸も高鳴るし、張り裂けんばかりに期待も膨らむっちゅーねん。
つい先日までグリーンカレーのことを「ゲーン」って言うことすら知らなかったど素人ですけど、イイんです。だって食べたいんだもの。
こうなったらね、食べに行くしかないって思うでしょ?
だから、また行くことにしたんです。大宮駅構内のエキュートにあるカオマンガイ・キッチンにね。カオマンガイをウリにしているところに、カオマンガイ以外を食べに行く後ろめたさ・背徳感がこれまたイイんです。変態ですね。
ということで、さっそく行って.......あれ?
なんだよ、もうこんなに字数を使っちゃったんか、今回は。やはり予想どおり前置きが長過ぎましたかね。
仕方がないので、この続きは次回に回すことにしましょう。←ひょっとして確信犯?
ってなことで、今回はここまでっ!
(おわり)
よくよく調べたら、会社の近くにもありましたわ「メナムのほとり」。
今度、会社帰りに見てこようかな。ひとりで入る勇気が出るかは、その時にならないと判りませんがね。
(ホントにおわり)
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