さて、前回はボクの20数年越しのタイのグリーンカレー愛について思いの丈を述べさせていただくだけ、というトンデモない回になってしまいました。
真☆煩悩の赴くままに: 1080:【思い出】やっぱりどうしてもタイのグリーンカレーが忘れられないので、食べに行くことにしますっ!の巻
なげー前置きだな。
ということで、今回はホントのホントにタイのグリーンカレーを食べに行きたいと思います。もちろん目指すは大宮駅構内エキュートにあるタイ料理のデリカテッセンカオマンガイ・キッチンなんですが、何と意外な事実が待ち受けているとは、この時はつゆ知らずのボクなのでありました。
待ち受けていた衝撃の出来事とは?
さて、本日も喜び勇んで本来降りるべき自宅最寄駅を華麗にスルーしましてやってまいりましたよ大宮駅。乗り越し精算の133円くらいは黙って払ってやりましょう!
いや、待てよ。目的のお店は改札を通らずに行ける駅の構内にある。ってことは、食事をしたらそのまま自宅最寄駅まで戻れば定期券で降りられて133円払わずに済むんじゃ.....。
おそらく、この時にこんな邪な考えをしてしまったからでしょう。この後にボクにもたらされる悲劇が幕を開けたのはたぶんこの時だと思います。
まずは初日。
前回と同じように女性だらけの店内に多少気遅れ気味ながらも席に着いたボクは店員さんに待望の「ゲーン」を注文します。
が、その願いは叶うことはありませんでした。その店員さんの口から出た言葉は、
すみません、ゲーンは売り切れになっております。
という非情なセリフ。
ま、そういう日もあるさ、それじゃあ仕方がないから、この間食べて美味しかったダブルカオマンガイでもイイか。
と、この時は自身の置かれた状況を軽く見ておりました。
この後、この同じセリフを何回も聞くハメになるとは知らずに。
再チャレンジの2日目。
今度は店に入る前に、レジにいる店員さんにまずは聞いてみるという知恵をつけました。勇んでレジの店員さんに「ゲーンってまだありますか?」と聞いてみたところ、
すみません、ゲーンは売り切れになっております。
うっ......またか。人気なんだな、カオマンガイの店なのに。仕方がないので、この日は大好きなバーガーキングのワッパーチーズでも食べて気を紛らわすことにしました。
そして運命の3日目。
またまた乗り過ごしたていで、店に入る前にレジの店員さんに「あのぉー、ひょっとしたらゲーンってもう......」
すみません、ゲーンは売り切れになっております。
なんだなんだ、ここの店員はロボットなのか。同じセリフしか聞けないぞ。しかもセリフ部分ってコピペだろ?←正解。
ひょっとして、あれは幻だったのか?
あの日あの時見たメニューに載っていた「ゲーン」という食べ物は空想の産物なのか?
いったい、いつになったら君に会えるというのだろう?
この繰り返される悲劇は、つい最近もグランドビッグマックで味わったことのあるほろ苦くも甘酸っぱい青春の味......。
そもそも、カオマンガイをウリにしてる店なんだから、ゲーンなんてほんの少ししか作ってないんだろうな。
それだけ少数しか出ないっつーことだ。
それなのに、毎日毎日晩飯時にちょっとだけ顔を出しては「ゲーンはあるか?」「ゲーンはまだか?」って聞きに来るおっさんの気持ち悪さったらないよな。
やめよう、あきらめよう。
もう心が折れてしまったよ、ポキっとね。
もう二度とこの店で「ゲーン」という言葉を口に出すのはやめにしよう......。
街を彷徨うしかないボク、そして新たな邂逅
生きる目的すら失ってしまったボクは、気がつくと大宮東口にある繁華街にいました。
食欲を満たすことすら妨げられただけてなく、心に深い傷を負いポッカリと穴が空いてしまったせいでしょうか、他の何かでその穴を満たそうなんとふしだらなことを考えていたワケではないのに、キャバクラやらセクキャバやらの店がひしめく埼玉でも有名な通りをフラフラと歩いていました。狭い路地に立つちょっと強面のお兄さんたちも、あまりにも憔悴しきったボクには呼び掛けたりしやしません。きっと荒んだ心が透けて見えるような表情で足取りも覚束ない様子にドン引きだったんじゃないかと。
ふと気がつくと、目の前には松屋。
そう、かつて独身で一人暮らしだった頃に週3回のペースでカレーを食べに通った名店です。←牛めしは食べないのかよ。
この際だから、あの懐かしい松屋のカレーライスでも食べて、この荒みきった心と胃袋を少しでも満たしてやろうかな。
下手な自己主張の強いカレーライス専門店(ココがイチバンとか抜かす不味いカレーライスチェーンのこと?)よりも松屋のカレーライスのなんと美味いこと。それを知っているカレー好きなボクだからの発想だったんでしょう。タイのグリーンカレーも食べたいけど、その願いが叶わないのなら、せめて慣れ親しんだ普通のカレーライスのひとつも食べたくなるのが人の性(さが)ってなもんです、はい。
そう思ったボクの目に飛び込んできたのは、松屋の店先に貼ってあった新商品のポスターでした。
チキンと茄子のグリーンカレー新発売!|松屋フーズ
グリーンカレーですとっ?!
喜び勇んだボクは、迷うことなく目の前にある松屋に入り、食券を買うことにしました。
松屋のグリーンカレーを実食っ!
さて、それではさっそく、待望のグリーンカレーをいただくことにしましょう。
こちらが我らが松屋が2016年5月24日より発売をしておりますチキンと茄子のグリーンカレーになります。
ちなみにこの日はその5月24日(火)だったりするから不思議。この巡り合わせを神の導きと言わずして何と表現すればイイのでしょうか。
お値段はリーズナブルな650円。しかもキャンペーンで発売開始1週間は大盛りでもお値段据え置き。何という太っ腹なお店なんでしょうか。
しかし、こちとら炭水化物の過剰摂取には気をつけなければならぬお年頃。腹ペコ中高生じゃあるまいし、タダで大盛りが食べられると言って飛びついてる場合じゃございません。ボクが食べたいのはグリーンカレーであって大盛りライスではないはず。ここは心を鬼にして、普通盛りを注文しています。
さて、セットの内容ですが、まずは主役のグリーンカレー。
そして脇役のライスには揚げたニンニクのチップが散りばめられておりました。
追加注文したサラダは日本産の野菜のみ使用しているそうです。ちなみにコイツを付けたのでお値段は変わりまして
760円になっております。
最後は味噌汁。普通のカレーライスにも牛めしにもカルビ焼肉定食にも付いてくる松屋ではお馴染みのあの味噌汁です。
それではまずは追加したサラダから食べることにしましょう。ドレッシングは何だか身体に良さそうなゴマ風味を存分にかけて楽しみます。
べつに生まれも育ちも庶民なボクですから、コース料理を食べるが如くまずは前菜からなんてことを気取っているつもりはサラサラございません。ただ単に先に野菜類を食べると太りにくいという都市伝説を信じてやまないがための無意味な行為を繰り返しているまで。
とっととサラダは食べ終えまして、いよいよお待ちかねのチキンと茄子のグリーンカレーに行きたいと思います。
グリーンカレーの中には愚妻はいませんが具材がゴロゴロ。
例えば大きめな茄子とか
大きめなチキンとか
謎のキノコ星人......いや、ふくろ茸って言うんでしたっけ?
スープはボクが想像していたよりもカレーっぽい色味がついたものでした。
コイツを白飯にかけるもよし。
スープカレーのように、白飯をスープの中に浸してもイイんでしょう。
といった感じで、積もり積もったグリーンカレーを食べられなかった鬱憤を晴らすように、ただひたすらかっ込んだボクなのでありました。
松屋のグリーンカレーの味の印象について
さて、最後に肝心な味についてレポートしなければなりません。
はっきり申し上げましょう。
残念ながら、ボクが松屋で食べたグリーンカレーは、ボクが食べたかったグリーンカレーではありませんでした。
辛さは何となくタイ料理っぽいんですが、ボクが求めていたのは辛さだけではないんです。
ボクの中にあるグリーンカレーってのは、もっとココナッツミルクだかココナッツオイルだかが「これでもかっ!」ってなくらいにふんだんに使われていて、レモングラスもビンビンに効いているような、もっと白っぽい色味のタイカレーなんです。←グリーンじゃないのね。
都合2回ほど松屋に出向いてチキンと茄子のグリーンカレーを食べてみたのですが、食べた2度とも何となくイメージが違いました。
最初の1回目はおめあての店でゲーンが毎度売り切れなのでトチ狂って錯乱していたのではないかと思い、後日改めて食べ直しに行くところにジャーナリストとしての責任感を感じて下さい。ですが、何度食べても松屋のグリーンカレーはボクの欲していたグリーンカレーとは異なる食べ物だったのです......。残念。
よって、今回のミッションは見事に失敗。結局タイのグリーンカレーは未だ食べられず仕舞い。
やはり本格的なタイ料理屋さんに行かないとダメなんすかね。ひとりじゃ入りづらいんだよなぁ〜。
やはりここは、いつものメンバーのみなさんのお力をお借りしなければ......。
えっ?!
「だったらお前が企画しろ」って?
えぇ〜、だってこの間、銀座天龍のジャンボ餃子ツアーをちゃんと企画したじゃない。肝心な人が仕事で忙しくて来られなかったけど、そんなんこっちの責任でも何でもないわっ!←なんでちょっとキレ気味なの?
ということで、ボクの理想のグリーンカレーを探す旅はまだまだ続きそうです。いや、どこにあるかはだいたいアテがついてるんですけど、実践に二の足を踏んでいるだけです、ゴメンなさい。
ホント、何処かに本格的で一人でも気軽に入れて安いタイ料理屋さんってないのかしら?
街を歩いてるとタイ料理屋さんってよく見かけるから、今度勇気を出して飛び込んでみようかな?
ってなことで、今回はここまでっ!
(おわり)
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