前回は新しいiOS8でできるようになったサードパーティー製キーボードの導入方法とそれらアプリのメリットらしき良い点をご報告させていただきました。
真☆煩悩の赴くままに: 837:【辛口批評】iPhone5sでも使えるiOS8の新機能を試すっ!〜サードパーティー製キーボード前編〜の巻
っつってもあまりメリットらしいメリットには言及してませんがね。
だって既に色んな方々がとっくにレビューをして褒めちぎってますので、似たような太鼓持ち話をこれ以上しても仕方がありません。みなさん誰に遠慮してるのか、あまりネガティヴな事は書かないみたいですので、しょうがないからボクが人柱となって張り切って書いちゃいますよ!←喜んで書いてるような気がする。
とは言っても、それぞれのアプリを単独で見て行くと、個性的で優秀なアプリばかりなんですがねぇ......。
さてさて、辛辣な辛口批評で有名(?)なボクが、このiOS8で付加された「サードパーティ製キーボードを追加する」という機能のマズいところ、いわゆるデメリットを大いに指摘させていただこうかと思います。
今申し上げたとおり、今回の指摘はサードパーティー製キーボードそれぞれの短所を挙げていくというよりは、iOS8の追加機能としての中途半端で不完全な点をバシバシと糾弾するものになりますので、特にApple信者の方々はこの先は読まないようにして下さい。
これは言わばボクからAppleに対する改善要望=愛の鞭です。その点はあらかじめご承知おき下さい。
1.辞書を引き継げない
まず一番最初に引っかかるのが標準キーボードから辞書登録を引き継げないという点が不親切極まりないということ。
これは特にATOK for iOSやsimejiなどの日本語入力キーボードを使い始めた途端に誰でも気づきます。特にiPhoneの使用歴が長い人ほど困ってしまうはずです。
文字を打つたびに、あのいつもの変換候補が出て来ない......これまでチマチマと育ててきた標準キーボードの辞書登録データを上手く引き継ぐ方法がないかなぁと、使い始めてすぐに思ってしまうのです。
確かにiOSの標準キーボードは日本語変換効率が悪く使いづらいものでしたが、よく使う言葉を辞書に登録したり上手いこと工夫して、数年間に渡ってそれぞれが使いやすいように改良・育成してきたんですよね。昔は連絡先に特殊な文言や顔文字なんかを登録したりしましたよねぇ、懐かしい。
もう何年間も標準キーボードを使い続けてそれに慣れてしまっているもんですから、新たに追加した他社製キーボードの辞書にも自分の使い慣れた言葉を導入したいっつうのが人情ってなもんでしょう。いや、寧ろそんなの当たり前の話ですよね。PCの世界だったら、辞書登録データを引き継ぐ方法なんてあって当たり前ですから。
ところが、iPhone(iOS8)には、それを簡単に実現する方法が今のところないんですよね。ATOK for iOSならばPCを介して一括して単語登録するややこしい方法ならあるんですが、iPhone単独で標準キーボードの辞書を上手くサードパーティー製キーボードに引き継ぐ方法がないんですわ、残念なことに。
辞書を標準キーボードとサードパーティーで共有できりゃそれに越したことはないんですが、寧ろAppleがそんなことを許可するワケがないってのが常識だったりしますので、何とか標準キーボードの辞書登録データを抜き出す方法を考えてもらわにゃなりませんかね。
って言うか、標準キーボードの辞書までオープンにしてから「サードパーティー製キーボードを追加できる」と堂々と新機能として大々的に喧伝すりゃいいのに。なんて中途半端なことしてくれてるんでしょうか、Appleさんは。
ちなみに、TextExpander3は前バージョン以前から当たり前のように登録したスニペットなどのデータをDropboxに保存できていますので、上手いこと新バージョンに引き継ぐことができます。なので、それほど困ることはありません。こいつで日本語入力できたらイイのになぁ。
2.変換候補を選択しづらい
大画面のiPhone6やiPhone6plusなんて持ってませんので、画面の大きさや表示範囲が関係あるかどうかなんて話は知りませんよ。
ここではあくまでもiPhone5sの画面表示を前提にさせていただきます。
とにかく、変換候補の表示位置が固定されてるので、せっかくの使える漢字変換・文節変換などが十分に活かせないのです。他のブログか何かで読みましたが、これはAppleがサードパーティーに課した表示制限によるものだそうで、サードパーティー製アプリだとキーボード表示エリア(画面下半分)以外に何かを表示することができないという制約が設けられているそうで、それによる弊害みたいですね。
言葉だけでは解りづらいと思いますので、実際に見てもらいましょうか。
標準キーボードだと入力する文字列はインラインで表示されますよね。
それとは別に表示されている変換候補を選べばいいんです。みなさんこれに慣れちゃってますよね。
ですが、サードパーティー製のキーボードだと、打ってる文字列と変換候補が同じ領域に表示されるので、非常に見づらいのです。
特にATOK for iOSなんて何の工夫もされてない感じです。高い金払って買ったんですから、早急に何とかしていただきたい。
文節変換に強いはずなのに、せっかくの強みを活かせないのは非常にもったいない。まだまだ工夫が必要ですよ、ATOK開発陣のみなさん。是非頑張っていただきたいと思います。
それに比べ、まだ無料アプリのsimejiの方が表示に工夫が感じられますよね。無料なのにですよ。
なかなか考えられてますよね。iPhone5sよりも画面の大きいiPhone6やiPhone6plusなら間違いなく使えますね。でも違う意味で使うのは何だか怖いですけど。間違ってもフルアクセスなんて許可できない......。
mazecの手書きキーボードの場合も同様ですね。
そもそもこのmazecはiPad mini用に購入したキーボードアプリなので、iPhone5sで使うつもりはなかったからiPhone5sの画面の狭さってのはあまり関係ないんですが。それでもしばらくは手書き文字の変換を楽しめるので、使ってて一番面白いかもしれません。
ということで、一番期待してて一番高価だったアプリの使い勝手が一番よろしくないという結果となっております。
って言うか、これもAppleが余計な足枷をサードパーティー製キーボードに課さなきゃよかったんですけどね。全然オープンになってないったらありゃしない。なぜそれほどまでに頑ななのか解りませんな。標準キーボードと同じことができない制限を課すなんて。
3.やっぱりメモリー消費に多大なる影響あり
最後に致命的なお話。ボクの大好きなメモリー消費のお話です。
まず前提として、ただでさえiOS8はiOS7に比べてメモリー消費量が多いんです。
真☆煩悩の赴くままに: 832:【iOS】ボクがiPhone6やiPhone6plusを買わない理由はiOS8にあるっ!の巻
もうiPhoneも搭載メモリーが1GBぽっちじゃダメなんですよ。
まずは標準キーボード(フリックのみの日本語入力とQWERTY英語キーボードの2つ)しか使ってない場合のメモリー使用後です。
それでもメモリー使用量はiOS7シリーズ時代に比べるとかなり増えてます。何もアプリを使ってない状態(このSySightだけは起動してますが)で、既に60%近いメモリーを使っちゃってるんだから、まったく罪作りなiOS8ですよね。これじゃ複数アプリを併用した途端にアプリが落ちまくるに違いありません。
そして、前回ご紹介した通りに、全てのサードパーティ製キーボードアプリを追加しただけの状態でのメモリー使用量がこんな感じになります。
そりゃ設定を追加してるんだからメモリーの消費量も多少は増えますよね......。サードパーティ製キーボードアプリ4つ追加して78MBもメモリー使用量が増えちゃいました。
この状態でこの前回と今回のブログ原稿をiPhone5sで書いてみたんですが、途中でアプリの挙動がもたついたり、Safariのページ読み込みが著しく遅くなったりしました。それぞれのアプリを単独で使用する場合にはそれほど顕著にこの症状が出るワケでもないんですが、iPhone片手にブログ原稿を書くボクにとってはかなり致命的な問題になります。
また、暇潰しにRSSリーダーアプリを使って他の人のブログとかニュースとかをチェックしててもこのメモリー使用量問題にぶち当たります。なんせ未読のRSSフィードを大量にダウンロードしちゃうもんですから、それだけでメモリーが心許なくなってしまいます。
なので、愛用のRSSリーダーアプリNewsifyの設定をいろいろと見直して調整するハメになっております。
いやいや、ホントに困ったもんですよ、iOS8は。
ということで、せっかくiOS8で使えるようになったサードパーティ製キーボードアプリたちですが、導き出した結論としては、iPhone5sでは一切使わないことと致しました。
だって新しいキーボードを追加しても、使い勝手は悪いわ、アプリはすぐに固まるわで、いいことなんてこれっぽっちもありゃしませんから。
ホント、iPhone5sにiOS8をインストールしなきゃ良かったと後悔しっぱなしです。もう1つあるiPhone5の方は未だにiOS7.1.2のままなので、かろうじてブログ原稿も書けるんですがね。よく使うアプリがまだiOS8に対応していなかったりもして、iOS8にアップデートしてしまったiPhone5sでは不便なことも多々あるので非常に重宝してますよ、iOS7.1.2のiPhone5。サクサクと快適ですよ。
噂ではAppleはすでにiOS8.1のみならずiOS8.2やiOS8.3なども続々と開発しているとのことです。まだまだ新しい機能が付加されるとか、Apple Watchとの連携に向けた改良を重ねているとか、いろいろな噂がありますけどね。
そんな真新しい機能が追加されるのもイイんですが、とにかく何のアプリも起動していないのにメモリー消費量が多い重たいiOS8はどうにかしていただけないもんでしょうか
このままiPhone6sが発売されるであろう来年2015年の今ごろまでメモリーのことで悩まされるなんて、まっぴら御免ですからね。iPhone6sでもメモリーが1GBのままなんてことはないと信じたいんですよ、ボクは。頼みますよ、Appleさん。
このメモリー消費量の件についてはボク以外の誰も大騒ぎしてないので、そんな声なき声には見向きもしてくらないだろうとは思いますが、いつリリースされるのかわからない次のiOS8マイナーバージョンアップ版に期待を込めつつ、今回はこの辺でお開きとさせていただきます。
ってなことで、今回はここまでっ!
(おわり)
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