iOS8シリーズになってからサードパーティー製のキーボードが使えるようになりましたが、先日こんなニュースを見かけました。
ジャストシステム、iPhone用QWERTYキーボードを追加した「ATOK for iOS 1.1」をリリース | 気になる、記になる…
気がついたのは11/13(木)の日中でした。
なので、家に帰ってから自宅のWi-Fi通信でダウンロードすることを夢見つつATOKのことは一旦忘れて午後も業務に励みましたよ。
偉いぞ、ボクっ!!
以前のバージョンのダメなところを再確認しておこう!
バージョンアップしたATOK for iOSを使う前に、ボク自身が以前にダメ出ししたことを振り返っておきたいと思います。
真☆煩悩の赴くままに: 838:【辛口批評】iPhone5sでも使えるiOS8の新機能を試すっ!〜サードパーティー製キーボード後編〜の巻
前編はキーボードの設定方法だけなので今回は後編のみを取り上げます。
- 辞書を引き継げない。
- 変換候補を選択しづらい。
- メモリー消費に多大なる影響あり。
このうち2番目の「変換候補を選択しづらい」に関しては、他のサードパーティー製キーボードアプリに比べてATOK for iOSが如何にダメなのかって事をことさら強調してしまった感じになっておりますが、ホントの事なんだから致し方なし。
なので今回のバージョンアップでこの変換候補選択に関する修正が入っている事を期待しちゃいます。
この他、他の方のブログなどを拝見しますと、前のバージョンはアプリ自体がクラッシュすることが多かったとかいう話をよく耳にします(いや、ブログを読んでるんだから「目にする」か)が、ボクが3番目に指摘したメモリー消費の問題とも絡む話なので、このあたりをキーボードアプリ単独で解決できているのかにも注目して確認したいと思います。
まぁ、たぶん難しいとは思いますが......。
ちなみにボクは先ほどのダメ出しブログを書いて以降、サードパーティー製のキーボードアプリはATOKだけでなくsimejiもTextExpanderもmazecも一切使わないで過ごしております。というか、そもそも不完全でバグだらけのiOS8シリーズに大いなる不満を持っているので、iOS7.1.2のままなiPhone5を普段は使わざるを得ない状況となっております。
果たして、バージョンアップしたATOK for iOSはボクが満足できるような状態に持って行ってくれるのでしょうか?
アップデートしてみよう!
ということで、日中のLTE通信でのダウンロードを嫌うボクは、夜遅くに帰宅しまして、晩飯食べてから(食べながらではない)Wi-Fi通信でアップデートしました。
ダウンロードするファイルサイズは70MBもありますが、自宅のWi-Fi通信でなら速いし安心です。
アップデートする際に、今回のATOK for iOSバージョン1.1.0での主な変更点をチェックしておきましょう。
- 高解像度デバイスでの動作の安定性向上 これはiPhone6/6plusのことを指すんでしょうかね。ボクはiPhone5sで試すのであんまり関係ないかも。
- 入力中の文字列を変換候補列の上に表示 他のサードパーティー製キーボードに倣って、入力中の文字列を見やすくしてくれたみたいです。やはりiOS8.1の制約でインライン表示にはまだ対応できないみたいですが、他社が当たり前のように最初から施していた工夫にようやく追いついたということでしょう。マイナスからゼロに評価が戻っただけで決してプラス評価には繋がるようなものではありませんね。
- iPhoneのQWERTYキーボードとiPadのテンキーキーボードを追加 初期バージョンではiPhoneではテンキーキーボードしかなかったのですが、ここにきてQWERTYキーボードも使えるように。しかもキーボード選択は独自仕様のようです。また、iPadでは逆にテンキーキーボードが使えるようになったとのこと。iPadでの文字列入力の頻度はそれほど高くありませんが、iOSでも対応してくれないアレが出来るかどうか確認しておく必要があるみたいです。
- 視認性向上のためにキーボードデザインを変更 より使いやすくするためにiOS標準キーボードに似せてきたということですかね。まぁわからなくもない変更です。
- その他細かな改善と不具合修正 どんなアプリにも見られる文言ですが、不具合やバグはとっとと治してほしいものです、はい。
さ、そろそろダウンロードとアップデートが終わった頃ですので、新しくなったATOK for iOSを試してみたいと思います。
さっそく使ってみよう!
設定アプリ>一般>キーボードから「新しいキーボード」を選択し、
ATOK for iOSを追加すると同時に、その他のキーボード(iOS標準キーボードも)はこの際だから一旦削除してしまい、思う存分試してみることに致しましょう。
もちろん、徹底的に検証するために「フルアクセスを許可」はオンにしておきます。
ボクの場合は、iOS標準キーボードでも日本語かな入力のいわゆるテンキーキーボードと、英語入力のいわゆるQWERTYキーボードの2つしか普段も使っていません。今回のバージョンアップでその両方を満たすことになったATOK for iOSが1つあればそのボクの用途を満たしてくれるという期待を込めて、あえてATOKのみでの運用を想定した形で検証してみることにします。
まずはフリック入力のみで使うテンキーキーボードの使い勝手から試してみます。
以前のキーボードのレイアウトやデザインがどうだったかはちゃんと覚えていないのですが、よりiOS標準テンキーキーボードに近くなったレイアウトにはなってます。
確かに変換候補列の上に入力中の文字列が表示されており、以前よりはだいぶ使いやすくなってます。今やサードパーティー製キーボードでは当たり前のようにこの形を取るようになりました、というだけの話で、前述したとおり評価するまでもなく当たり前のことができるようになっただけですな。
これでようやく日本語フリック入力もしやすくなった......かと思いきや、実際に使ってみると物凄い違和感があります。
というのも、iOS標準キーボードの日本語入力テンキーキーボードを「フリック入力のみ」とした場合のレイアウトと、微妙に異なる(最も左の縦1列のボタン配置が異なる)のがどうも使いづらい原因のようです。
具体的には、フリック入力の操作自体はiOS標準キーボードの「フリック入力のみ」と同じで、いわゆるガラケーボタンのように連打した際に同じ文字を連続入力できる(例えば「ああああ」みたいに)ものの、一番左の列のボタンレイアウトが違うんですね。
ちなみにこちらがiOS標準テンキーのレイアウトです。
一番下にあるボタンが半分に分割されて押しづらいのは今回の目玉機能の1つである「英語キーボードへの切り換え」に使う重要なボタンなので致し方ないにしても、一発で文字種(日本語かな、英語アルファベット、数字)を選択できないのは、これまで長年iOS標準テンキーキーボードを使ってきたボクにとっては非常に使いづらいもんなんです。
慣れの問題なのかも知れませんが、よっぽどATOK for iOSに他にもメリットがない限りは慣れようとも思わないですからね。
ちなみに、使用するキーボードをATOKのみに設定した場合には、iOS側で「フリック入力のみ」を選択することができないように制御している模様です。
ということは、アプリ側(ATOK for iOS側)でコントロールできるようにアプリの設定でいろんな選択肢を持つ必要がありそうです。
例えば、「フルアクセスを許可する」の設定画面やアプリそのものの設定画面にて、テンキーキーボードのレイアウトを変えることが出来れば.......。
そう思って、ATOK for iOSのアプリを直接立ち上げて設定画面を確認してみたところ、それらしき項目はあるものの、iOS標準キーボードとそっくりのレイアウトにはワザとしていないんじゃないかということだけが確認できました。
だって、iOSの設定アプリからは消えていた「フリック入力のみ」がATOK for iOS独自の設定画面で発見できたのに、すでにオンになってましたから。
だから、同じボタンを連打してもガラケーみたいにはならなかったんですね。
でもキーボードのレイアウトは使いづらいままなんすか。
わかりました。残念ですな。
そして、キーボードが新しくなった点といえば、iPhoneに英語キーボードが追加されたという点も挙げられていましたので、こちらも試してみたいと思います。
まあ、いたって普通のQWERTYキーボードで面白くもなんともないんですが、使うキーボードをATOK for iOSのみとした場合でも英語キーボードを使えるようになった点は評価すべきかと思います。これまではiOS標準の英語キーボードかもしくはサードパーティー製の英語キーボード(例えばTextExpanderとか)と併用しなければなりませんでしたから、確かに改善されたことにはなります。
ただし、ボクのようにiPhoneでブログ原稿を書く者にとってはあと一歩足りないところがあるのも事実のようなんですよね。
当たり前なのかも知れませんが、ATOK for iOSのQWERTYキーボードでは、残念ながらTextExpanderのスニペットを使うことができないようです。
これはアプリ自体がTextExpanderに既に対応済みのTextForceなどのテキストエディタでもどうにもならないようです。
ATOK for iOSのQWERTYキーボードのように日本語変換すら必要のない英字のみのキーボードですら、やはりインラインで文字を確定させることが出来ないため、ATOK for iOS内で文字を確定させてから使用しているテキストエディタなどに文字データを引き渡さねばならない制約によって、せっかくのスニペットがも利用できないという症状が発生してしまうようです。
こうなると、使うキーボードをATOK for iOSのみにして運用すること自体が非現実的となってきてしまいます。
あくまでも、ボクのようにiPhoneでブログ原稿を書く者にとってはという限定的な話になりますが、残念ながらまだまだiOS8におけるキーボードとしてATOK for iOSを手放しで賞賛するワケにはいきませんね。
これだったら、iOS標準テンキーキーボード(フリック入力のみ)とTextExpander 3の英語キーボードとの組み合わせが今のところ一番シックリくる組み合わせということになってしまいます......かね。
ということで、ボクのiOS8.1のiPhoneで使うキーボードの組み合わせはこうなりました。
残念ながら、今回もATOK for iOSは落選となってしまいました。
もうね、iPhoneでブログ原稿を書くのに致命的な弱点が出てしまったので、前回ダメ出ししたその他の点なんてのは霞んでしまってどうでもよくなってしまいましたよ。
でも一応ちょっとだけ触れておきますと、iOSの辞書と連携するなんてのは夢のまた夢でして、やっぱりゼロからチクチクと辞書を育成しなければならない点は変更なしです。
あと、このブログの日本語部分の大半をATOK for iOSで書いてみたんですが、アプリが不安定になったり落ちたりすることはありませんでした。残りメモリーがごく僅かな数MBにまで減っていたとしても、それほど困ることはありませんでした。これはひょっとしたらiOS8.1の改善点なのかも知れませんが。
それにしても困ったちゃんはATOK for iOSですよ。せっかく大枚叩いて買ったアプリなんですから、もっともっとユーザーニーズを捕まえて、改善・改良をドシドシ加えていってもらわないと困りますな。
コイツを絶賛してるブロガーさんたちは普段はiPhoneでブログ原稿を書かないんでしょうな、たぶん、きっと。
ということで、この「iPhone編」では残念な結果に終わってしまったATOK for iOSですが、iPadで使ったらどうなるのか?ってことを次回は検証していきたいと思います。
ってなことで、今回はここまでっ!
(おわり)
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