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2014年6月19日木曜日

792:さらば初代VOXY、約11年間本当にありがとうっ!!の巻

独り身の時に乗っていた車はホンダSM-Xでした。

チョロQを大きくしたみたいな愛くるしくも大柄なボディーに一目惚れしての衝動買い。そのクセに4人乗りと使い勝手は今ひとつでした。

そんなSM-Xの車内に置いてあるのはバス釣りの道具だらけ。リールとラインとルアーがちゃんとセッティングされているロッドが天井にある専用ホルダーに何本か吊るされていて、後部座席にはその他のルアーやワームが入ったルアーボックスと仮眠用の毛布が置いてありました。

リアとサイドのウインドウにはロッドやリールやルアーのメーカー名のシールがベタベタと所狭しと貼ってあり、ぶつけて凹んだ箇所は塗装が剥がれたまんま放置。

10連装のCDチェンジャーには、バンドやってた頃から聴いているお気に入りのマニアックな洋楽ばかりで、とても彼女を乗せてデートに出かけるような車ではありませんでした。

結婚してからしばらくは二人きりの生活だったので、このSM-Xでも何の問題もなく十分だったのですが、長男が生まれ4人乗りの狭い車内にチャイルドシートを置くようになってから買い換えを考えるようになり、そして彼がウチに来ることになったのです。

彼がウチに来たのは、長男が生まれた年と同じ、2003年の秋のことでした。


I am a father.

車を買い換える際、車種選択の条件はそれほど多くありませんでした。

ボクら3人家族(カミさん、長男、ボク)と実家の両親を乗せて飯を食いに行ったり旅行に行けること、それを最優先にしたので大人数で乗れるミニバンでさえあれば良かったんです。なので、日産セレナ、ホンダステップワゴン、トヨタのVOXY&ノア、このくらいが候補だったかと記憶しております。

この中で彼、トヨタVOXYにした理由ってのは非常に単純で、当時のキャッチフレーズが「I am a father.」だったということ。

そう、たまたま父親になったらばかりのボクの心に響いたこのキャッチフレーズが決め手というのも、動機としてどうなんだかな?という気がしないでもないですが(笑)。

あとは見た目が怖そうな感じに親近感が湧いたからですかね。

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日産セレナやトヨタノアなどのミニバンは、見た感じが「優しいパパ」って印象なんですけど、このトヨタVOXYはどちらかと言いと「親父」ってイメージだったんですよね。ボクが目指す父親像ってのが後者に近かったんで、こちらにしたと、そういうことなんですな。

色はもちろん黒。なんたって彼自身のイメージが黒でしたし、ボクの好きないろでしたから。でもすごく汚れが目立つんですよね。以前に乗ってた日産パルサーも黒で苦労したっていうのに、まったく学習していないのがボクらしいと言えばらしいんですが。

購入した2003年当時に売り出されていたのが「煌(きらめき)II」という特別仕様車。フロントグリルやミラーのカバーやフロントドアのハンドルがシルバーメッキになっているだけなんですけど、ところどころ塗装の剥がれた箇所があるボロボロのSM-Xに乗っていたボクにはとても眩しかったんです。

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18歳で運転免許を取ってからは、日産ラングレー(中古のハッチバック)→日産パルサー(中古のハッチバック)→ホンダSM-X(新車のチョロQ)ときていたので、トヨタ車に乗るのはこれが初めてだったんですよね。

特に1つ前に乗っていたのがピーキーなホンダ車だったせいか、彼の挙動と反応には最初はかなり戸惑いました。

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シートが3列もあるんで、SM-Xに比べて全長が1.5倍くらい長くなったせいもあったんでしょう。車体も当然重くなったからというのもあるんでしょうかね。アクセルをかなり踏み込まないとスピードが出ない反応が鈍い感覚を覚えました。

そのくせ、ハンドル(パワーステアリング)は異様に軽いし、ブレーキは甘いし、こんなんで大丈夫かいな?と最初は戸惑いました。

前のSM-Xと比較すると、運転に関する何もかもが違うという違和感がなかなか拭えなかったんですよね。メーカーが変わるとこんなもんなんでしょうかね。

あと、スピードメーターなどのコンソールが車体中央にあって、これも慣れるまでは見にくいったらありゃしなかった。

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当時は画期的だったんでしょうかね。でも見づらいっす。

奮発して初めてナビをつけて、道を覚えなくなったのも彼に乗ってからでした。

それまではマップルを助手席に常備して、事あるごとに地図を開いて睨めっこしてたのに、ホントに便利な世の中になったなぁ〜って思いましたよ。CDだけじゃなくて4倍速に対応したMDデッキも付いてるし、DVDも観られるから幼児向けのNHK番組のDVDを流しまくってましたね。

車内高も必要十分で、身長も座高も高いボクでも窮屈さを感じたことは一度たりともありませんでした。

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バス釣り道具は結婚してすぐに売りに出しちゃったので、今は手元にルアーの残骸しかありません。ゴチャゴチャしてた天井も11年間ずーっとスッキリした感じで過ごしました。

たまに独りっきりで乗る時は大量の空気を無駄に運んでるだけという感覚が拭えませんでしたが、やはり狭いよりも広い方が快適であること間違いなし。

子供たちがサッカー少年団に入ってからも大活躍で、子供たちを乗せて近隣の試合会場に頻繁に出向いてました。大人数が乗れる車種を選んでおいて正解でしたよ。

ただ、唯一の弱点というのが燃費。

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一応買った当時は環境に優しいエコな感じの部類に入るエンジンだったんですけどね。その後の技術の進歩は目覚ましくて、どちらかと言えば今じゃ燃費はかなり悪い方になるんじゃないかと。

高速に乗ればリッター9kmくらいは走りますけど、普通に街乗りする時はリッター6〜7kmがせいぜい。

タンクが60リットルと大きかったので、頻繁にガソリンスタンドに行かなきゃならないような面倒臭さはなかったんですが、何しろ車体はデカいし重たいんでね。燃費があまり良くないのは致し方ないのかも知れません。


そんな彼、初代VOXY 煌IIともお別れの時が来てしまいました。

いや、別に壊れたとか動かなくなったとか、そういう理由じゃありません。お金に困って売りに出すワケでもありません。

「10年以上も乗ったし、消費税が上がる前にそろそろ買い換えるか」という、至って庶民的で単純な動機から買い換えを思いついただけなんです。10年以上も所有してるのに35,000km程度しか走ってないし、まだまだ彼は元気だったんですがね。

長男が生まれた直後にウチに来た彼とは色んなところに行きました。毎年夏に家族で旅行する時には必ず彼に乗って出掛けましたし、その後に長女が生まれても犬を飼い始めても、スペース的には全く困らないくらい広くて、休みのたびに大きな公園に出掛けては、お日様の下でみんなでたくさん遊びました。

長男には「コイツはお前が生まれた後に家に来たから、お前の弟みたいなもんだ」と言って聞かせてました。お別れの時には少し寂しそうで、「最後に何処かにドライブに行こうよ。」と言い出したのも長男でした。

ホント、家族みんなに愛され家族みんなを愛してくれた愛車との別れは辛いもんです。

んで、「なんで消費税増税前に思いついた話を今さらしてるんだ?」ってことなんですけど、如何せんボクの見込みが甘くてね。

ディーラーに出向いたのは確かに消費税増税のかなり前だったんですが、新車の納車が全然間に合いませんで、今頃になってお別れの時が来たと、そういう話でございます。

この初代VOXYは今でも人気車種らしくて、11年目で今年で5回目の車検を迎える古い車にも関わらず、下取りは30万円オーバーでした。

廃車料金取られるんじゃないかと見積もりに臨んだので、こいつは嬉しい誤算でしたよ。ホントに最後まで親孝行な次男坊でした。

きっと、中古車として何処かの誰かを乗せて、これからも元気に走ってくれるものと信じております。

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キミと過ごした日々は子供たちが成長著しい時期で、家族みんながお世話になりした。

ホントに、11年間ありがとう。

ってなことで、今回はここまでっ!

もちろん次回は新しく家族になった新車をご紹介させていただきますよ!

乞うご期待っ!!

(おわり)

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