いきなりなんですが、我が家はオール電化のマンションなんです。
今から約10年前に分譲で購入したマンションの一室でして、もちろんまだまだローンはたんまり残ってます。
購入当時は光熱費がガスと電気の併用よりも安くなるって触れ込みだったので、いろいろ悩んだ挙句に購入したのがオール電化マンションだったんですね。
もちろんそれは東日本大震災よりもはるか以前の話。
震災直後の計画停電の際には何にもできなかったオール電化、その後の節電ムード満載の中も非常に厳しい立場へと追いやられたオール電化でしたが、ウチも世間様から後ろ指さされないように節電に節電を重ねまして、今日まで慎ましやかに厳かなる生活を送ってまいりました。
ところが、ある日突然、違う悲劇が訪れたのです。
オール電化と言えば、風呂の湯を沸かすのも電気の力に頼ります。
エコキュートってのをご存知だかご存知じゃないんだか知ったこっちゃないんですが、深夜に電気を使って空気中の熱で大量のお湯を沸かしてタンクに貯めておき、それを翌朝から使うってことができるのが、自然冷媒CO2ヒートポンプ式給湯機「エコキュート」ってヤツなんです。
キチンと原理を理解していない者が説明すると余計にややこしくなるので、Wikiを貼っておきましょうかね。
エコキュート - Wikipedia
詳しくはこちらをご参照下さい。
オール電化の家庭において、風呂やシャワーはもちろんのこと、台所や洗面所の蛇口からお湯を出そうと思ったら、このエコキュートに頑張ってもらわにゃアカンのです。
このエコキュートが故障すると、風呂に入れないし、シャワーも浴びることもできない。顔を洗う時も冷水......あ、これはかえって気持ちいいかも。
いや、でも非常に困るのです。
というか、すでにその非常に困る状態に陥ってしまったのです。
ある日突然、エアコンの室外機のようなヒートポンプユニットが、唸るようは低騒音を発するようになり、お湯が沸かせない状態になってしまいました。
空気中の熱を利用して...ってことだから、急に寒くなって調子が狂ったのかな?などと人間ちっくな扱いをしてみても、誰かが処方箋を出して投薬するってワケにもいきません。
ウチのエコキュートは株式会社コロナの製品なのですが、室内に取り付けてあるリモコンの画面には「H19」というエラーコードが出ていました。
取扱説明書を引っ張り出して来て確認したところ、このエラーコードはヒートポンプユニットの故障を示すもので、「すぐに修理を依頼して下さい。」なんて、恐ろしいことが書いておりました。
カミさんが翌日にサポートセンターに電話で状況を伝えて修理を依頼したのですが、エラーコードからコンプレッサーの故障で部品交換が必要な状態にあることはわかったものの、その肝心の部品が取り寄せとなり今からだと数日かかると、更に恐ろしいことを電話口の向こうにいる担当の方から聞いたそうです。
エラーコードは画面に表示されてはいるものの、それを強制的に解除することもできまして、その後何とかお湯を沸かすこともできたもんですから、部品が届くまで騙し騙し使うしかないかと思っておりました。
ところが、限界は早くも訪れてしまったようでして、その日の深夜に、今まで聞いたことのない重低音の唸り声が深夜に響き渡りまして、即座に運転を停止。
本来は深夜の電気料金の安い時間帯にお湯を沸かすのがエコキュートの利点なんですが、ボクんちの家族も夜中に起きてしまうような状況で、ましてやそんな騒音を近所に撒き散らすワケにもいかないもんですから、運転を停止したまま朝を迎えるハメになってしまいました。
カミさんが翌朝の午前中に試運転してみると、音は少し小さ目になったものの鳴り止まず、それでもなんとか必要な分のお湯を沸かすことに成功しました。近所で工事をやっているので、日中だったら低音の唸り声もそれ程気にならないので敢行したとはカミさん談。ナイスな判断です。褒めてつかわす。
ところが、その夜に風呂桶に湯を張ったところ、お湯が途中で売り切れになる始末。モニター上では十分なお湯が貯まったという表示だったのですが、そもそもタンクの中の湯の温度が低かったのかもしれません。
お湯が切れたのでシャワーも使えない。なので風呂には入らずに、風呂桶から洗面器でぬるめのお湯を汲み出しつつ、頭を洗ったり身体を拭いたりして、その晩はなんとかやり過ごしました。
その翌日、カミさん曰く「気温の低い深夜だとお湯を沸かせないが、日中の気温が温かい時間帯ならお湯が沸く」という科学的なんだか何だか解らない根拠のない民間伝承のような理屈でまたまた試運転してみたところ、今度は全然お湯が沸かせない事態となりまして、完全に諦めなきゃならない最悪の状況が訪れてしまいました。
近所に銭湯もなく、台所でやかんに湯を沸かしてそれを水で薄めて身体だけでも拭こうかな......なんて思ったんですが、カミさんはまたまた修理会社に突撃電話をして、部品がいつ頃届くのかと催促しておりました。
その日の夕方、天啓のように修理会社から電話がありました。部品が届いたので明朝に修理に来てくれるとのこと。
ってことは、一晩だけ風呂を我慢すればよいということか。汗を大量にかく夏場でないことだけが救いでした。カミさんも流石にそれ以上は急かすことなく、一晩我慢することを決意したそうです。
そんなホッとした直後、またまた修理会社から電話がありまして、他の案件で近くに来るらしく、夜になっても良ければその帰りに修理に来てくれるという、いわゆる神対応がありまして、結局その晩は風呂に湯を張ることは出来なかったものの、シャワーを浴びることができました。
ボクは日中は会社で仕事をしていたもんですから、帰ってからカミさんに事の顛末を詳細に聞いたんですけど、結局は部品の交換ではなくて、ヒートポンプユニット一式まるまる交換していたとのことでした。
しかも、とある理由で修理代はなし。
まぁ故障して部品がないって時にはかなり焦りましたが、結局のところは事なきを得たと言ったところでしょうか。
今から振り返ると、故障の前兆みたいなものがありました。
毎日の利用状況に応じて、エコキュートが勝手に必要な量のお湯を沸かす(正確には量ではなくて湯の温度を調整してる)んですが、ここひと月くらいは必ず一日の終わりにお湯が足らなくなり、酔っ払って帰ったボクがシャワーを浴びて寝ようと思うと、たいていはお湯がないという場面が続いておりました。
子供たちが余計に湯を使ってるんじゃないかと思い、お湯は小まめに使うよう注意したりもしたんですが、それでも状況は変わらずでして、今から思うと余計な嫌疑を子供たちにかけていたみたい。ちゃんと謝っておかねばなりませんね。ごめんなさい。
それと、時々なんですが、深夜に変な音を夢うつつで聞いていたんですよね。電話の受話器を外した時の「ファーーーー」ってな感じの音を。
何の音かと思ったら、ベランダに置いてあるヒートポンプユニットからたまに同じ音が出ておりまして、それだけ負荷が掛かった状態にあったということだったんですね。
お湯が使えなくなって初めて、これらの事実に気がつきましたよ。
また、同じマンションのどこのウチも同じくコロナ製のエコキュートが備え付けられてあるんですが、最近は修理会社の人を頻繁に見かけていたんです。
ウチはたまたま今年の2月に貯水タンクのゴムホースの劣化による漏水で修理してもらっていたので、修理会社の人の顔を見ていたんですね。その人が休日のたびにこのマンションに来ていて、「いろんなところで故障が出始めてるんだなぁ」と思ったことがありました。
あまりにもいろんなウチでエコキュートの故障が続発するもんですから、マンションの管理組合が動きまして、今年の夏前に一斉点検(有料かつ希望者のみ)を行っていたんです。
ウチは修理してから半年も経ってなかったんですが、念のために点検を受けまして、異常なしのお墨付きとともに3年間の点検後保証を受けていたんです。だからヒートポンプユニット一式まるまる交換でも無料で済んだんですね。
結局、マンションに最初から備え付けられていたエコキュートも家電製品に違いはありません。入居から10年も経てば故障してもおかしくないということなのかもしれません。
戸建ての方は難しいかもしれませんが、オール電化マンションにお住まいの方は、同じマンション内のご近所で故障が頻発してないかどうか注意深く見守り、その数があまりにも多いようでしたら管理組合を通じて管理会社を動かし、製造メーカーに相談して一斉点検をしてもらった方が利口かと思います。
あと、少しでもいつもとは違う雰囲気(お湯の量が少ない、ぬるい、ヒートポンプユニットから音が出る、エラーメッセージが頻繁に出る、などなど)を感じたなら、取扱説明書にあるサポートセンターに電話した方がイイと思います。
どこのメーカーでも最近は応対がかなり改善されているようなので、親身に症状を聞いてくれるみたいですし、その場でとりあえずの暫定的な対処方法も教えてくれます。
故障の内容によっては有償での修理になってしまうかもしれませんが、それでもエコキュートを丸ごと買い換えることを考えれば安いもんです。
今回、エコキュートが故障した際に、同じような体験をなさった方のブログが非常に参考になりましたので、ボクも事の顛末をブログに記録しておこうと思い、こんないつもとは違う雰囲気のお話をさせていただきました。
このエントリーがどなたかのお役に立てば幸いです。
ってなことで、今回はここまでっ!
(おわり)
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