うん、今回はイイ滑り出しだぞ。
余計な与太話は大好物なんだが、そんな好物を差し置いてまで本題に持って行くこの姿勢、何だか自分らしくない......。
あぁ!そんな誰も知りたくない個人的な所感なんか書いてると脱線しそう。そんな余計な話は置いておいて、ちゃんとした話をしなきゃ!
といったことで、早速本題に入らせていただこう。
何かいい題材はないかとネットを漁ってみたので、まずはソイツを具体例として挙げてみたいと思う。
個人のブログ(プロのもアマチュアのも)を題材に挙げると、謂われなき誹謗中傷をばら撒く不適格ブロガーの烙印を押されてしまいそうなので、なるべくならその類は避けたかったのだが、今回は止む無く、とあるコラムを題材とさせていただくことにする。
なお、あくまでもボク個人がこれを読んで思ったことを書き連ねるだけなので、あなた方がどう思うかについて扇動するつもりがないことだけはあらかじめお断りさせていただく。
ましてや、この筆者や掲載している版元に何か訴えたいことがあるワケでもないということも、いつもの話。
そこのところは誤解なきようご注意いただきたい。
ということで、今回のお題はこちら。
かつてFacebookにもコメントさせていただいたコイツを引っ張り出してみた。
仕事ができない人のカバンはなぜ重いのか|ダイヤモンド・オンライン
ダイヤモンド社にもこの筆者にも何の恨み辛みはないのだが、解りやすいので判例とさせていただきます。
インパクトのあるタイトルが重要だってのはあながち嘘じゃないと思い知らされた。
「おいおい、カバンが重いヤツは仕事が出来ないらしいぞ!」と騒ぐ連中がいるんだかいないんだかは判らないが、興味をそそるタイトルであることは確か。
御多分に洩れず、興味を抱いてしまった一人がボクなもんであるからして、「どれどれ?」と興味深々で中身を読んでみたのだが......。
読み終えて「なんじゃこりゃ?」とボクは思ってしまったんだなぁ、これが。
そもそも、ボクのカバンも重い。
→ボクのカバンが重たいのは、余計なモノが入っているから。
→余計なモノを常時持ち歩く輩は段取り力がないらしい。
→段取り力がないボクは、仕事が出来ないダメリーマンの烙印を押される運命にあるという。
→ついでに女子のウケも悪いらしい......。
......なんとも哀しい結末じゃないか。
「そうか、ボクはカバンが重いからダメなんだ。」......って、ホントにそう思ってると思う?
この記事を読んだ人たちは、どんな気持ちでこの記事を読んでいるんだろうか。
やっぱりカバンをスッキリ軽くさせるんだろうか?
「そもそもカバンなんて軽いに決まってんじゃん!」とこの記事に書いてある事を肯定的に受け止めるのだろうか?
あいにくボクは、この手の記事を読んで「はいはい、そうですよねぇ〜。カバンは軽くしないと仕事出来なさそうに見えちゃいますもんねぇ〜」と反省する、そんな短絡的な思考回路を持ち合わせちゃいない。
寧ろ、どちらかと言うと天邪鬼な部類に入る面倒臭い輩なので、この手の情報を鵜呑みにしたりはしない。
少なくとも、ボクは知っている。
カバンの重さと仕事のデキに何の関係性もないということを。
カバンはたいそう軽いかもしれないが、それに比例して頭の中身も軽いヤツを知っている。
持ち物は最小限でも、必要な時に必要な物を用意出来ない、迂闊にも脇が甘い、段取り力の欠片すらないどうしようもないヤツだ。
「なぜアレがない?」と尋ねると、ただ一言「忘れました」との常套句が返ってくる。
いまどき八兵衛だってそんなにウッカリしないだろうに、と思うこともしばしば。
たまには戯けた調子で「こいつはウッカリだ!」と笑わせる気遣いがあってもよかろう?
ただし一回しか笑わないし許さないけどな。
それにある年齢よりも上の人間にしかウケないぞ。
反対に、いつも重いカバンを持ち歩く、人間的にも魅力に満ち溢れた、それはそれは優秀で仕事の出来る人も知っている。
「なぜそんなカバンを、いつも持ち歩くのか?」と尋ねると、「いつ何時誰に尋ねられてもいいように、常に必要最低限な物は持ち歩く」のだと言う。
また違う優秀な方に尋ねてみると、そもそも大きなカバンが好きなんだそうだ。カバンのスペースにある程度の余裕を持たせておかないと、急に荷物が増えた時に両手が塞がるのが嫌なんだと。
そう、その人にとってどの程度が必要最低限なのか?とかカバンは大きい方がイイか小さければ小さい方がイイか?って事は、その人の好みや考えによる振り幅が大きいと思うんだが、違うかね?
「必要な書類は電子化してDropboxに放り込んでおけばイイだろう?」と考えるのは、あまりにも浅はかだ。
そんな自由が許される会社ばかりだと勘違いしてはいけない。クラウドサービスはプライベートでは活用出来ても、業務での利用を禁じているお堅い会社だってゴマンとある。
「ボールペン+修正液よりもフリクション・ボール一本の方が荷物が減る」というが、重要な書類に簡単に消せるボールペンを使ってはならないという常識が世の中にあることを知っているのだろうか?
普通のボールペン+フリクション・ボールの組み合わせで荷物が減ったとは思えないんだが、どうなんだろう?
そもそも統計的なデータなんかもお持ちなのだろうか?
「重いカバンの人の年収と軽いカバンの人の年収をアンケート調査しました!」とか書いてあったっけか?
そもそもそんな杜撰なアンケートだとその数値の信憑性もどうか?と思わざるを得ないかもしれないが。
決して枝葉末節を捉えて粘着的な文句を言いたいのではないし、揚げ足を取るつもりもない(すでに何回も取った形になってるかもしれないけど)。
ましてや、この著者を糾弾して晒し者にしようというものでもない。
この「美的収納プランナー」というあまり聞いたことがない職種(?)を慮ってみれば、そういう方向に話を持っていかざるを得ない状況なり立場みたいなものが垣間見えなくもない。
だって、収納させてナンボの商売なんでしょ?
だったら、己の商売のために少しエキセントリックな提案でもしてみたくなる気持ちはわからんでもない、という意味。
もちろん、文中にこんなことわりがあることも知っている。
(もちろん、業種によっては大量の物を持ち歩く必要のある方もいらっしゃるので、一概に言えません。ですので、ここではあくまでも“不必要に”物を持ち歩いている、中身が整理されていないカバンを対象にお話を進めていきたいと思います)だったらあのタイトルはないだろう?
「釣りか?釣りなんだな?」と思わなくもないが、タイトルの付け方が今回のテーマではない。
ここで言いたい事はただ一つ、著名な人やたいそう立派な名の通った出版社・新聞社が世に送り出す情報ですら、鵜呑みにするとロクなことはないんだぞ!ということ。
ましてや箸にも棒にもかからないブロガー如きが世に送り出す情報の信憑性ときたら......いや、今回はやめておこう。
不必要かどうか?大きさはどうか?なんてのは、そのカバンを持ち歩く本人が決めりゃあイイことで、カバンの重さや大きさというバロメーターで仕事の出来不出来を測ることなど出来やしないはずだ、
たとえ他人から見て中身の見た目がグチャグチャでも、本人にとっては何処に何があるか瞬時に見分ける術があるという可能性も否定出来ない。
見た目が9割かもしれないが、最後の1割を疎かにしてイイということではないんだよなぁ。
そんなうわっツラの薄っぺらい判断やご提案に、ホイホイと身を委ねちゃダメなんだ。
飛び込みで来た営業ならちゃんと追い返せるだろ?
勤務中に無作為にかかってくるセールスの電話(節税対策のために不動産投資を......とかあの手の商売ね)は話半分しか聞かないだろ?
そこでまんまと騙されちゃう脇の甘いお人好しではないだろ?
重ねて言うが、カバンの大きさや重さに仕事の出来不出来は関係ない。
その前段階において、如何に考え、準備し、本人が必要な物と判断してカバンに入れて携行するかどうかなんだ。その時その時でカバンの重さなんて変わるもんさ。
漫画『ピーナッツ』に登場するライナスは何故いつも毛布を手にしているのか知ってるか?
あれが手元にあると安心するんだよ。毛布があるとないとじゃ大違いなのさ。
常時必要ではない毛布を持ち歩くヤツはやっぱりダメなだってことなのか?
「そんな幼児性を引き摺る大人なんていない」と断言できるか?
カバンが重いとか、それだから仕事がどうのこうのとか、「そんな突拍子もない関係性を持ち出されても、俄かには信じ難い!」と、まずそう思わなきゃ駄目なんだ。
そんな風にちゃんと、目の前を通り過ぎてゆく情報を峻別してるか否か、それを皆さんにお聞きしたかったのさ。
ところで......
「そんなに言うお前のカバンは何故重たいんだ?」と思ってるんだろう?
「そもそも何でそんなに荷物が入っているんだ?」と、よく周りの人たちにも聞かれるよ。
「あら、ご出張ですかぁ〜?」とかね。
まぁね、仕事には何ら関係のないブログを書くためのMBAとかモバイル・バッテリーとかコード類が入ってるとか、いちいち荷物の出し入れするのが面倒臭いだなんて、そんなことハッキリ言えないじゃない......。
だから、そんな時に決まって言う台詞があるんだ。
「このカバンには、夢と希望がたくさん詰まっているんだよ!」ってね。
ところで、そんな重いカバンを持ち歩くボクは、本当は仕事が出来るのか?
うーん、そいつはトップシークレットってことにしておこう。
(おわり)
0 件のコメント:
コメントを投稿